岐阜大工数学'08[4]

自然数nと実数xに対して
とおく。以下の問いに答えよ。
(1) のとき、極限値を求めよ。
(2) すべての実数xに対して、が存在することを示せ。また、とおくとき、gxを用いて表せ。
(3) xの値がすべての実数を変化するとき、(2)で定まったgの最大値と最小値を求めよ。


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解答 (1)は無限等比級数であることに気づかせるためのヒントに過ぎないので、(2)から始めることにします。

(1)(2) は、初項:,公比:無限等比級数です。
公比をrとおくと、
分母を払って整理すると、
 ・・・@
xがすべての実数をとりうるとして、@をx2次方程式と見るとき実数解をもつので、判別式について、
 (2次方程式の一般論を参照)

よって、より無限等比級数は収束し、が存在します。
......[]
のとき、 ......[]

(3) (2)より、
分母を払って整理すると、
 ・・・A
xがすべての実数をとりうるとして、Aをx2次方程式と見るとき実数解をもつので、判別式について、
 (等号はAが重解をもつ場合で、のときのとき)
gの最大値:,最小値:0 ......[]

追記.上記では2次方程式を利用して解答しましたが、もちろん、rgについては、微分して調べることもできます。

 (商の微分法を参照)
x

1
00
r

増減表とより、です(関数の増減を参照)

x
0
2
00
g0

増減表とより、gの最大値:,最小値:0となります。
結局、この問題は、という形の関数の挙動
(種々の関数のグラフを参照)がテーマになっているのですが、同様のことを考える問題に、東工大'92年前期[1]
xの関数 ()1以外の整数値をとらないような定数kの値の範囲を求めよ。
があります。これを考えてみます。

1以外の整数値をとらないので、0以外の整数値をとらないことになります。
のとき、は、
0以外のすべての整数値をとりうるので不適です。よって、です。
分母:が実数解
p ()をもつ場合、であり、においては連続な関数です。
が実数解をもたない場合は、すべての実数
xにおいては連続な関数です。
これらと、より、であることが必要十分です。
をみたす実数xが存在しないための条件を考えます。
分母を払って整理すると、
これが実数解をもたないので、
判別式:
より、 ・・・@

をみたす実数
xも存在しません。
分母を払って整理すると、
これが実数解をもたないので、
判別式:
より、 ・・・A
@,Aより、
......[]
もちろん、の増減表を調べることもできます。
x

k
00

増減表とより、であるためには、
かつ
より、
または  ・・・B
より、 ・・・C
BかつCより、となります。


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