ベクトルの1次独立 関連問題
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この項目については、ベクトルとはを参照してください。
(1) 2つのベクトル,が平行、つまり、 // ⇔ (k:実数) (2) 2つのベクトル,について、“ (k:実数) かつ かつ ”であるとき、とは1次独立であると言う。 (3) 平面上の2つのベクトル,が1次独立であるとき、この平面上の任意のベクトルは、 (s,tは実数)の形に表すことができる。また、実数s,tの組はただ1通りに定まる。 (4) ベクトルは、長さが等しく向きが同じであれば同じベクトルと考えるが、始点をそろえて考える方が扱いやすい場合がある。始点を座標平面の原点Oにとって、ベクトルを考えるとき、を点Pの位置ベクトルと言い、のように表す。
2つのベクトル,が1次独立でないとき( // または または )、とは1次従属であると言います。
2つのベクトル,が平行なら、長さが違うか、向きが正反対の向きで長さが違うか、なので、一方のベクトルは他方のベクトルの実数倍で表されます。
2つのベクトル,が1次独立であることを、“ ⇔ ”であること、と定義することもあります。
2つのベクトル,が1次独立であるとき、とを始点をそろえて書くと右図のように三角形ができます。平面ベクトルにおいては、「1次独立」の意味を、三角形を作ることのできる位置関係と覚えておくとよいでしょう。
(3)を示しておきます。
平面上の2つのベクトル,が1次独立であるとき、この平面上の任意のベクトル (始点がOでないベクトルも、始点がOに来るように平行移動して考えます)をとります。
・Pが直線OA上の点なら、か、またはと表せます。 ならば、として、と表せます。
ならば、として、と表せます。 ・Pが直線OB上の点の場合も、か、または、として、と表せます。 ・Pが直線OA上にも、直線OB上にもないとき、右図のように、点Pを通り直線OBに平行な直線と直線OAとの交点をC,点Pを通り直線OAに平行な直線と直線OBとの交点をDとすると、四角形OCPDは平行四辺形で、 ・・・@ 一方、Cは直線OA上の点なので、 ・・・A と表されます。Dは直線OB上の点なので、 ・・・B と表されます。
A,Bを@に代入することにより、と表すことができます。 以上より、平面上の2つのベクトル,が1次独立であるとき、この平面上の任意のベクトルは、 (s,tは実数)の形に表すことができます。
(3)の後段については、と2通りに表されたとします。 ・・・C
ここで、だとすると、 ・・・D
なので、かつですが、このときDは、 // であることを意味するので、とが1次独立でなくなってしまいます。
よって、,Cより、
これは、となる実数s,tの組がただ1通りであることを意味します。
(3)に出てくる、 (s,tが実数)という形を、との1次結合と言います。
平面ベクトルの問題は、2つの1次独立なベクトルをとって、問題中に登場するベクトルを1次結合の形に表して考えることが基本です。
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