東北大理系数学'09年前期[5]
a,b,c,d,p,qは,,を満たす実数とする。2つの行列とがを満たすとする。このとき、以下の問いに答えよ。
(1) が成り立つことを示せ。 (2) Aをpとqで表せ。
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解答 成分計算をしてしまえば解決できますが、ハミルトン・ケーリーの定理を利用して、成分計算をできるだけ抑えて解答してみます。
に右からPをかければ、
・・・@ という形になり、ハミルトン・ケーリーの定理が使えそうです。
ハミルトン・ケーリーの定理より、
@より、
∴
・・・A 両辺の成分と成分を比較して、
, ,より、(i) または (ii)
(i) のとき、 より、 このとき、となり、 (ii) のとき、 Aより、
∴ ,より、 ・・・B
これは、に反するので不適。 以上より、
......[答] であって、が成立します。
注.であっても、
(i)では、で、 Bとハミルトン・ケーリーの定理より、
これより、が成立します。
別解.(1)だけであれば、の左からをかけて、
の右からをかけて、
これより、が成立します。
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