2次曲線に関する問題(その3)


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放物線には、その焦点をFとし、放物線の軸に平行な直線lと放物線との交点をPとすると、Pにおける接線がlとなす角、及び、直線FPとなす角は等しい、という有名な性質があります。教科書にも出ていると思います。
パラボラ・アンテナや、遠方の野鳥や虫の鳴き声を録音するときに使う集音器の動作原理です。
パラボラ・アンテナも集音器も、遠方から来る微弱な電波や音を受けるときに、一点で受けずに、平面的に受けて感度を上げる工夫をしています。
遠方から来る、微弱な電波や音は、ほぼ、放物線の軸と平行に到来します。これがパラボラ・アンテナや集音器の放物面に当たって反射すると、上記の性質により、電波や音は放物面の焦点に集まってきます。焦点で電波や音を受けると、結果的に広い面で電波や音を受けているのと同様の効果が得られるのです。
上記の性質を証明してみます。
放物線をとすると、焦点
Fです。放物線上の点Pにおける接線は、

として、
x軸との交点Qx座標は、

一方、放物線の定義より、放物線上の点
Pと焦点までの距離FPは、Pと準線までの距離に等しく、


従って、三角形FPQは二等辺三角形であって、
lx軸と平行なので、lと接線PQのなす角はに等しく、Pにおける接線がlとなす角、及び、直線FPとなす角は等しくなります。

これと類似の性質は、楕円、双曲線にもあります。

楕円では、一方の焦点から出た光が楕円面に当たって反射すると、もう一方の焦点に向かうように反射します。
双曲線では、一方の焦点から出た光が双曲面に当たって反射すると、もう一方の焦点から出たかのように反射します。

これを証明してみます。まず、楕円。
楕円:
()を考えると、焦点Fの座標をとして、 ・・・@
楕円上の
1点をPとして、証明すべきことは、Pにおける接線と直線FPのなす角、接線と直線のなす角が等しいこと ・・・() ですが、このとき、Pにおける法線が2等分するので、Pにおける法線がx軸と交わる点をQとして、,すなわち、FPFQを示すことにします。
Pの座標を、楕円の媒介変数表示を用いて、とすると、
Pにおける接線は、
つまり、

Pにおける法線は、これと直交する直線で、dを定数として、
・・・A
と表されます。
法線は、点
Pを通るので、が成り立ちます。

法線とx軸との交点のx座標は、Aでとして、

のとき、
Pは楕円の長軸両端の位置にありますが、このときは、()は明らかに成り立つので、として、
 
( @)

 
 
  
( @)
 
 
同様に、

 


以上より、
FPFQ
よって、
()が成り立ちます。

双曲線の場合です。
双曲線:
()を考えると、焦点Fの座標をとして、 ・・・B
双曲線上の
1点をPとして、証明すべきことは、Pにおける接線と直線FPのなす角、接線と直線のなす角が等しいこと ・・・(**) ですが、このとき、接線がx軸と交わる点をQとして、接線が2等分するので、FPFQを示すことにします。
Pの座標を、双曲線の媒介変数表示を用いて、とすると、
Pにおける接線は、
これが
x軸と交わる点のx座標は、として、


 
 
  
( B)
 
 
同様に、

 


以上より、
FPFQ
よって、
()が成り立ちます。


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