東大文系数学'98年前期[3]

(1) xをみたす角とする。
となるyxで表し、そのグラフをxy平面上に図示せよ。
(2) αをみたす角とする。をみたす角
で定める。k2以上の整数として、となるαの個数をkで表せ。


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解答 (1)からして混乱しそうですが、(1)のグラフが描ければ、(2)では,・・・ とやって行けば答えは分かります。文系志望者の場合は、n1つ増えるごとに何が起きるかを説明しておけば十分だと思いますが、理系の場合には、論証しておきたいところです。なお、三角関数を参照してください。
以下では、として書きます。


(1) ですが、sincosの右がになっていてsincosの符号が変化するので、で場合分けします。
(i) のとき、です。
より、
(ii) のとき、です。
右図より、
(iii) のとき、です。
右図より、
(iv) のとき、です。
右図より、
以上より、
......[]
図示すると、右図黒色実線。

(2) (1)yxの関係をを表すことにします。
の関係は、となっています。,・・・ となりますが、
と書くことにします。,・・・ です。
(1)のグラフより、となるのは、のときです。となるα3個あり、の範囲を2つに等分するときの端点になっています。
となるのはのときです。となるのはのときで、となるのはのときで、となるのはのときです。結局、となるのはのときで、となる
α9個あり、の範囲を8つに等分するときの端点になっています。
これより、のとき、となるのは
()のときで、となるα個あり、の範囲を個の範囲に分けるときの端点になっていると仮定 ・・・() します(のときは上記より成り立っています)
となるのは、のときです。仮定
()より、となるとき、 ()です。
()ですが、からまで変化するとき、は、右図のように、0からまで直線的に増加して、から0まで直線的に減少します。この間に、の範囲を4つに等分する端点において、となり、となります。
これより、となるのは、
()のときで、となるα個あり、の範囲を個の範囲に分けるときの端点になっていて、仮定()nとしても成り立ちます。
よって、
数学的帰納法により、仮定()は、2以上のすべての自然数nについて成り立ちます。
ゆえに、
k2以上の整数として、となるαの個数は、 ......[]


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