重ね合わせの原理
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2つの波動がぶつかった場合に、媒質中の各点における変位は、両者の変位を加え合わせたものになります。つまり、媒質中のある点において、片方の波動の変位が,他方の波動の変位がだとして、両者が同じ領域に進入してきた場合の変位は、
で与えられます。これを重ね合わせの原理と言います。
左側から、x軸正方向に伝わる波(正弦波の式を参照):
右側から、x軸負方向に伝わる波:
が進入してきた場合、重ね合わせの原理により、両者を合わせた波(合成波と言います)の変位yは、
(1) のとき、
(2) のとき、
(3) のとき、
(4) のとき、
(5) のとき、
(6) のとき、
(7) のとき、
(8) のとき、
(9) のとき、
以上の波形を右図に示しました。右図でわかるように、媒質中の各点で単振動していますが、波形は左右に動きません。このような波動を定常波と言います。
なお、 においては、つねに、で振動していません。こうした点を節と言います。
また、 においては、最大の振幅で振動します。こうした点を腹と言います。
腹と腹の間隔、節と節の間隔は、波長のになっています。
波形が動かないように見える定常波に対して、,のように、波形が左右に動いて見えるような波動を進行波と言います。
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