大分大医数学'08年[2]
a,bはをみたす定数とする。x,yが,,をみたしながら変化するとき、のとり得る値の範囲を求めよ。
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解答 2変数関数が、ある条件のもとにどういう変化をするか調べる問題です。
・・・@ のとき
のとき
のときよりです。
として、陰関数の微分法によりxで微分すると
∴
,より、
従って、xが0から1まで増加するとyは1から0まで減少します。
とおきます。
@の関係を前提として、において、zをxで微分すると、
・・・A (この微分は、@より,これを代入したの微分になっています) より、
とすると、
∴ ・・・B
@に代入すると、
∴
このとき、Bより、
,のとき、
,のとき、
xが0から1まで増加すると、yは1から0まで減少するので、Aのは減少し、においては,においてはです。
以上より、次の増減表が得られます(関数の増減を参照)。
より、のとりうる範囲は、
......[答]
追記.大分大医学部、旧大分医大時代の'94年[3]で、
a,b,cを正の定数とする。
(1) 2つの正数x,yがを満たすとき、不等式が成り立つことを示せ。また、等号が成立するx,yの値を求めよ。 (2) Oを原点とするxyz空間において、定点Pを通りx軸,y軸,z軸の正部分と交わるすべての平面Sを考える。このような平面Sがx軸,y軸,z軸と交わる点を、それぞれ、A,B,Cとする。このとき、3つの線分OA,OB,OCを辺にもつ直方体の対角線の長さはSとともに変化するが、その最小値を求めよ。
という問題が出題されています。本問と同系統の問題ですが、こちらは難問です。
(1)は本問と同様に解答できます。
・・・@ を陰関数の微分法で微分し、
なので、xが増加するとyは減少します。
とおいて、xで微分すると、 分子の2つめのカッコは正なので、とすると、 ・・・A これを@に代入すると、
∴ Aより、
このとき、xが増加すると、yは減少するので、は増加します。
@で、より、です。
以上より、次の増減表が得られます。増減表より、
等号が成立するx,yの値は、,
(2)の平面Sの部分だけ現行高校学習指導要領の範囲外ですが、平面Sの方程式は、Aのx座標,Bのy座標,Cのz座標をp,q,rとして、
となります。定点Pを通るので、 直方体の対角線の長さは、です。(1)を3文字の場合に拡張した問題になっています。a,b,c,p,q,rがすべて正なので、,,です。
いきなり3変数は大変なので、1文字rを固定し、を右辺に移項します。 両辺をで割ると、 ,とおくと、(1)より、 よって、
この右辺は、,とおくと、 ∴ 従って、@と同じ形をしています。(1)より、 ∴ ここで、左側の不等号の等号が成立するのは、 のとき。右側の不等号の等号が成立するのは、
のときで、このとき、,,
結局、左側の不等号と右側の不等号で同時に等号が成立するのは、 のときです。
対角線の長さの最小値は、 ......[答]
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