茶女大文教数学'09[1]

正の整数nに対しnの正の約数すべての和をとおく。ただし、1nnの約数とする。以下の問いに答えよ。
(1) 素数p,正の整数aに対し、とおく。paで表せ。
(2) 相異なる素数pq,正の整数ab,に対し、とおく。このとき、
が成立することを証明せよ。
(3) 正の整数aについてが素数とする。このとき、とおくと、
が成立することを証明せよ。


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解答 約数に関するよく知られた事実を示す問題です。なお、整数を参照してください。

(1) の約数は、1p,・・・,
です。その和は、
......[] (等比数列を参照)

(2) の約数は、
1p,・・・,
q,・・・,
,・・・,
・・・・・・
,・・・,
です。その和は、


(証明終)

(3) は奇数の素数なので、(2)で、とすることにより、
 ( (1),また、は素数)
(証明終)

追記.(1)について、の約数の個数は、
で与えられることがわかります。
(2)については、自然数nと素因数分解されるとき、nの約数の個数,約数の総和について、

と一般化できます。
上記を含め、
(3)に関する背景については、高木貞治著「初等整数論講義」(共立出版)p.13p.15を参照してください。


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