首都大文系数学'10年[3]
実数a,b,c,dに対しxの3次の整式
を考える。ただし、
とする。方程式
の3つの解をα,β,γとすると
であることが知られている。このとき、以下の問いに答えよ。
(1) 積
,和
,
を、それぞれa,b,c,dを用いて表せ。 (2) もしαが実数でないならば、方程式
はαの共役な複素数
を解に持つことを証明せよ。 (3) 解α,β,γのうち実数となるものの個数は0,1,2,3のどれか。考えられる可能性をすべて、理由を述べて答えよ。
(4) もし、
ならば、解α,β,γのうち正の実数となるものの個数は0,1,2,3のどれか。考えられる可能性をすべて、理由も述べて答えよ。
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解答 3次方程式がテーマの問題です。なお、高次方程式を参照してください。
(1) 
より、
(2) αが実数でないので、
です。 よって、
よって、方程式
は
を解に持ちます。
(3) α,β,γが実数であれば、@より、
,
,
も実数なので、実数解の個数が3となる場合があります。 (2)より、実数でない解αを1個もつと、その共役複素数
(
)も解になるので、実数でない解が1個、つまり、実数解の個数が2個ということはあり得ません。
@で、
だとすると、
,
は実数なので、@より であって、γは実数です。従って、実数解の個数が1となる場合があります。
また、実数でない解αを1個もつとき、これ以外に、実数でない解γ (
)をもつと、その共役複素数
も解でなければならず、
も解なので、
,
より、3次方程式の解が4個ということになってしまいます。よって、実数解の個数が0ということはあり得ません。
以上より、実数解の個数は1,または3 ......[答] です。
(4)
なのでa,dは同符号で、(1)の結果より
です。 α,β,γの中に実数でないものがあるとき、αが実数でないとして、(2)より
も解ですが、
だとすると、
(絶対値を参照)より
で正の実数解はありません。α,β,γが3個とも実数であれば、
より、α,β,γは3個とも負、または、1個が負で2個が正のいずれかです。
従って、正の実数となるものの個数は、0または2 ......[答] です。
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