札幌医大数学'10年[4]
整数nに対して、を次式で定義する。
(1) ,を求めよ。 (2) が成り立つことを示せ。 (3) (ただし,は有理数)と表されることを示せ。またのときのを求めよ。必要ならばπが無理数であることを用いてよい。
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解答 (1),(2)はよくある積分計算問題(三角関数の積分を参照)ですが、(3)が変則的な数学的帰納法になります。
(1) より、 ......[答]
(2) ∴
(3) 数学的帰納法により示します。の場合も考えて示す必要があります。 (T) のとき、(1)より、 よって、 (有理数), (有理数)とすれば、 (ただし,は有理数)と表されます。 (U) のとき、 (ただし,は有理数)と表されるとします。 (2)において、とすることにより、 (有理数), (有理数) ・・・@ とすることにより、のときにも、 (ただし,は有理数)と表されます。 (T),(U)より、nが負の整数のとき、 (ただし,は有理数)と表されます。
のときを調べます。 (T) のとき、 (有理数), (有理数)とすれば、 (ただし,は有理数)と表されます。 (U) のとき、 (ただし,は有理数)と表されるとします。 (2)において、とすることにより、 (有理数), (有理数) とすることにより、のときにも、 (ただし,は有理数)と表されます。 (T),(U)より、nが0以上の整数のとき、 (ただし,は有理数)と表されます。
@を繰り返し用いることにより、ゆえ、のとき、 ......[答]
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