広島大理系数学'11年後期[4]

以下の問いに答えよ。
(1) 自然数ab11で割った余りを、それぞれrsとする。11で割った余りと11で割った余りは等しく、またab11で割った余りとrs11で割った余りは等しいことを示せ。
(2) abを自然数とする。11の倍数ならば、ab11の倍数であることを示せ。
(3) 袋に1から10までの自然数を書いた玉が1個ずつ、合計10個入っている。この袋から3つの玉を同時に取り出し、書いてある数をabcとする。11で割り切れる確率を求めよ。


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解答 確率の問題になっていますが、実質的に剰余の問題です。なお、整数を参照してください。

(1) ab11で割った商をpqとすると、余りがrsなので、

よって、11で割った余りと11で割った余りは等しくなります。
よって、ab11で割った余りとrs11で割った余りは等しくなります。

(2) (1)より、11で割った余りと11で割った余りは等しくなります。11で割った余りと11で割った余りは等しくなります。11で割った余りは11で割った余りに等しくなります。
rs11で割ったときの余りなので、を満たします。
そこで、
11で割り切れないとき、つまりr11で割り切れずであるとき、r = 12345678910について、11で割った余りを調べると、1495335941となっていて、余りは13459に限られています。この中から2つを選んで和を求めると、 (11で割った余りは2) (11で割った余りは3) (11で割った余りは7)となり、いずれも11で割り切れません。従って、11で割り切れない、つまり、11で割り切れないとき、,即ち、11で割り切れるようになる場合はありません。
ということは
(対偶を参照)11の倍数ならば、ab11の倍数であることを意味しています。

(3) 全事象は、10個の玉から3個を選ぶ選び方で、通り。
(2)で見たように、abc1から10までの自然数とするとき、11で割った余りは、13459のどれかに限られていて、また、13459の余りのどれについても、対応する自然数の書かれた玉が2個ずつ存在します。
13459の中から、異なる3数を選んで和を求めると、となって、11で割り切れる場合はありません。
1を重複させて3数を選んで和を求めると、
3を重複させて3数を選んで和を求めると、
4を重複させて3数を選んで和を求めると、
5を重複させて3数を選んで和を求めると、
9を重複させて3数を選んで和を求めると、
以上の中で、
11で割った余りが0になるのは、を選ぶ場合で、
余りがとなるのは、
3つの自然数abcの組み合わせが、のときです。
余りがとなるのは、
3つの自然数abcの組み合わせが、のときです。
余りがとなるのは、
3つの自然数abcの組み合わせが、のときです。
余りがとなるのは、
3つの自然数abcの組み合わせが、のときです。
余りがとなるのは、
3つの自然数abcの組み合わせが、のときです。
よって、
11で割り切れる場合が10通りあり、求める確率は、 ......[]


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