慶大理工数学'20[2]

(1) を整式とし、の導関数とする。このとき、が方程式の解となることは、が方程式2重解となるための必要条件であることを証明しなさい。

(2) k0でない実数を動くとき、放物線と円の共有点の個数は最大で個である。

(3) (2)において、放物線と円の共有点の個数がちょうど1個となるkを考える。このとき、共有点のx座標はkの値によらずである。また、kの取り得る値はである。


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解答 素直に進めると(3)で行き詰まるかも知れません。(1)をうまく利用することを考えます。

(1) が方程式2重解であれば、を整式として、
とおけます。このとき、
よって、は方程式の解であり、が方程式の解となることは、が方程式2重解となるための必要条件です。(証明終)

(2)
連立すると、

 ・・・@
とおくと、

よって、x単調増加関数で、より、方程式はただ1つの実数解αを持ちます。においてより単調減少においてより単調増加において最小値をもちます。
のとき、方程式は実数解を持たず、の共有点はありません。
のとき、方程式はただ1つの実数解を持ち、の共有点は1個です。
のとき、方程式2個の実数解を持ち、の共有点は2個です。
以上より、の共有点の個数は最大で2 ......[]
空所補充式で論述不要の慶大理工では、実戦的には、のグラフを描けばこの結果は明らかです。

(3) (2)において、放物線と円の共有点の個数がちょうど1個のとき、(2)での検討よりとなりますが、の解αが求められません。そこで、(1)を利用して、αが、方程式と方程式共通解であることを利用します。
 ・・・@
 ・・・A
両者から最高次の項を消すために、@×4−A×xを作ると、
 ・・・B
@,Aの共通解αは、Bの解にもなります。Aでとすると、となるので、より、であり、共有点のx座標、つまり、@,Aの共通解は、 ......[]
注.共通解がのとき、となり、kは実数になりません。
Aでとして、
 ∴ ......[]



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