京大理系数学'08[4]

定数aは実数であるとする。方程式
   
を満たす実数
xはいくつあるか。aの値によって分類せよ。


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解答 定数aを分離する、つまり、「xの式=aの式」の形に持ち込むのはちょっと辛いので、与えられた形のまま考えます。
を整式として、
2つの方程式

が共通解pを持つとき、ABを定数、または整式として、方程式:
も、pを解として持ちます。なぜなら、より、
 ・・・()
となるからです。
例えば、として、

 ・・・@
 ・・・A
が共通解を持っているとすると、
ax−Aとして(上記()で、)
の解、つまり、が共通解になります。
この技巧を使って考えます。


 ・・・B
 ・・・C または、 ・・・D
2次方程式Cの判別式: 
2次方程式Dの判別式: 
2次方程式Cは、のときに、相異なる2実数解、のときに実数の重解をもち、のときには実数解を持ちません(2次方程式の一般論を参照)
2次方程式Dは、aの値にかかわらず、相異なる2実数解を持ちます。

の場合に、B,Dに共通解があるかどうか調べます。
3−Dとして、

B,Dに共通解があるとすれば、これが共通解です。
Cに代入すると、


 (です)
(i) のとき、
C:
D:
よって、Bは、3実数解を持ちます。
(ii) のとき、
C:
D:
よって、Bは、3実数解を持ちます。
(i)(ii)以外のaについては、C,Dが共通解を持つことはありません。

以上より、Bを満たす実数
xの個数は、
のとき、4
のとき、3
のとき、2 ......[]


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