東大文系数学'13[3]

abを実数の定数とする。実数xy
をともに満たすとき、の最小値を求めよ。


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解答 難問とは言えませんが、慎重な場合分けの考察が必要な問題です。なお、線形計画法を参照してください。

をともに満たす領域Dは右図黄緑着色部(境界線を含む)になります。
なお、
C,直線の交点は、両式を連立して解くことにより、ABです。
より、

 ・・・@
これは、のとき、半径,中心の円です。
のときは、となり、ただ
1点です。zは、ただ1通りの値しかとり得ないので、この場合のzの最小値は、です。
のときは、@を満たすは存在しません。
以下、円@の中心が、
(i)領域Dの外側にある場合、(ii)領域Dの内部にある場合、に分けて考察します。
(i) 円@の中心が、領域Dの外側にある場合
このときは、円@が領域Dと共有点をもつために少なくとも (つまり、)となり、zが小さくなると円@の半径が小さくなることに注意して、円@と領域Dが共有点をもつ条件を考えます。
円の半径が小さくなりすぎると、領域
Dと共有点をもたなくなります。
従って、
zが最小になるとき、円@は領域Dと接するか、領域Dと点A,点Bのみを共有するようになります。
領域
Dのどの部分で接するかにより、場合分けをします。右図に(a)(d)の各状況を図示します。
(a) 円@が、円Cの優弧上の1Pで接する場合
円@の中心は円Cの外側にあり、円@の中心と円Cの中心を結ぶ直線は接点Pを通ります。従って、この場合、Pが優弧上に位置するためには、円@の中心は、直線OA ()から左側かまたは直線OB ()から下側の領域になければなりません。
つまり、は、「かつ
または」を満たします。
zが最小値になるとき、2円は外接するので、2円の中心間距離は2円の半径の和に一致します。よって、
(b) 円@が、線分ABと接する場合
接点をQとして、円@の中心とQを結ぶ半径は線分ABと垂直になるので、円@の中心は、線分AB(直線)の右上であって、線分AB(直線)Aで直交する直線()と、線分AB(直線)Bで直交する直線()にはさまれた領域に存在しなければなりません。
つまり、は、「かつ」を満たします。

zが最小値になるとき、円@の半径は、円@の中心と直線との距離に一致します。よって、

(c) (a)(b)以外で、円@が、領域DAのみを共有する場合
このとき、は、かつを満たします。
zが最小値になるとき、円@はAを通ります。
(d) (a)(b)以外で、円@が、領域DBのみを共有する場合
このとき、は、かつを満たします。
zが最小値になるとき、円@はBを通ります。
(ii) 円@の中心が、領域Dの内部にある場合
このときは、@がただ1を表すときにも、領域Dと共有点をもつので、このときzは最小となり、
以上まとめて、zの最小値は、
かつ「または」のとき、
かつのとき、
かつのとき、
のとき、
かつのとき、
......[]


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