非線形抵抗 関連問題
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電流と電圧の関係を表すグラフが直線にならない抵抗を非線形抵抗と言う。
温度依存性を有する抵抗体の場合、抵抗自身の発熱のために、抵抗値が電圧によって変化し、電圧が電流に比例しなくなります。電流が電圧の1次式で表せない抵抗を非線形抵抗と言います(注.「線形」というのは抵抗体の形状を言うのではなく、電流と電圧の関係のグラフが直線にならない、という意味です)。
非線形抵抗ではオームの法則は成立しません。
電球、サーミスタ、ダイオード、トランジスタなどの電気部品が非線形抵抗です。
非線形抵抗では、電流が電圧の関数として表されず、そのグラフ(特性曲線と言います。普通、電流軸を縦軸、電圧軸を横軸に取ってグラフを書きます)だけが与えられていて、回路の計算を行う必要があります。あるいは、電流と電圧の関係式が与えられていても、数式的に解くことが困難だったりします。ここでは、右図のような、電流と電圧の関係である電球が与えられていたとします。
この電球に抵抗Rを直列に接続し、起電力の電池に接続したとします。
キルヒホッフ第2法則より、電球両端の電圧をVとして、
・・・@ 仮に、電球の電流Iと電圧Vの関係が、のように式で与えられたとすれば、この式と@式を連立すれば電球を流れる電流Iと電圧Vを求めることができます。
連立方程式を解く、というのはどういうことかと言うと、のグラフと@式のグラフの交点を求めるということです。のグラフは既に与えられているので、@式のグラフを書き込んで、交点を求めれば、連立方程式の解であるIとVを求めることができるはずです。
@式のグラフは直線です。とすると,とするととなるので、@式のグラフは、,の2点を通る直線で、すぐに直線を引くことができます。こうして右図のように、この直線とのグラフとの交点の値を読み取れば、連立方程式の解は、,であり、電球を流れる電流は,電球両端の電圧はということになります。
キルヒホッフの法則から出てくる電流と電圧の関係は、抵抗と電池だけからなる回路では、1次式になるので、そのグラフは直線です。非線形抵抗周囲の回路が抵抗と電池だけでできていれば、非線形抵抗のグラフがどのようなものであっても、上記のようにして、グラフを用いて非線形抵抗を流れる電流と電圧の値を求めることができます。
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