共通テスト数学IIBC '25年第6問
Oを原点とする座標空間において、Oを中心とする半径1の球面をSとする。S上に二つの点
,
をとる。ただし、aは
を満たす実数とする。S上の点Cを、△ABCが正三角形となるようにとれるかどうかを考えてみよう。
(1) 点Cの座標を
とする。CがS上にあるとき である。これをベクトル
の成分を用いて表すと
・・・@となる。
さらに、△ABCが正三角形であるとする。△OACと△OABは、対応する三組の辺の長さがそれぞれ等しいから合同である。したがって、対応する角の大きさも等しいから
が成り立つ。これをベクトルの成分を用いて表すと
・・・Aとなる。同様に△OBCと△OABも合同であるから
が成り立ち、これをベクトルの成分を用いて表すと
・・・Bとなる。
逆に、実数x,y,zが@,A,Bを満たすとき、
はS上の点であり、△ABCは正三角形になっていることがわかる。
の解答群
> 0
1


〜
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい)
a


(2) aに具体的な値を代入して、△ABCが正三角形となるS上の点Cがあるかどうかを調べよう。
(i)
のとき、AとBを満たす実数x,yは
,
である。このx,yに対して、@を満たす実数zは
。したがって、△ABCが正三角形となるS上の点Cは
。 (ii)
のときも調べよう。(i)と同様に考えると、△ABCが正三角形となるS上の点Cは
ことがわかる。
,
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい)
ない
ちょうど一つある
ちょうど二つある
ちょうど三つある
ちょうど四つある
無限に多くある
(3) △ABCが正三角形となるS上の点Cがあるための、aに関する条件を見つけよう。
実数x,y,zは、@,A,Bを満たすとする。AとBから
,
である。このとき、@から
となる。さらに、
,
であるから
である。
逆に
のとき、@,A,Bを満たす実数x,y,zがあることがわかる。
以上のことから、
は、△ABCが正三角形となるS上の点Cがあるための必要十分条件である。
の解答群




の解答群

または 
または 
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解答 空間ベクトルの問題ですが、球面上の3点で正三角形を作ることが可能な条件を求めるようになっていて、空間ベクトルとして考える要素の薄い問題です。
として、原点Oを中心とする半径1の球面S上の3点
,
,
を、△ABCが正三角形となるようにとれるかを考えます。
(1) Cは球面S上の点なので、
は半径1です。
ア 1 ......[答] よって、
・・・@
△OAC≡△OABより、
,よって、
イ 4 ......[答]ベクトルの成分を用いて表すと、
・・・A ∴
ウ 0 ......[答]同様に、△OBC≡△OABより、
,よって、
ベクトルの成分を用いて表すと、
・・・B ∴
エ 0 オ 5 ......[答]
∴
カ 3 キ 5 ク 3 ケコ 10 ......[答]@より
,
∴
@を満たすzは、ちょうど二つあります。 サ 2 ......[答]
∴ 
@より
,
これを満たすzは存在しません。△ABCが正三角形となるS上の点Cは存在しません。 シ 0 ......[答] (3) AとBから、
,
両辺を2乗して、
∴
@より、
,
より、
よって、
これで、セ 4 ......[答]とマークできますが、逆に
のとき、仮に
なら@より
になり得ないのですが、
はともかく、y,zは、
,
を満たすのか、ということを調べてみたくなるかも知れません。
とおくと、
より,
,
,
より増減表は、増減表と
(
)より、
において
です。(1)の問題文にある通り、「△ABCが正三角形となる
を球面上にとることができる ⇔ @かつAかつB」です。
試験会場で、逆の確かめにこだわらないようにしてください。
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