空間ベクトル 関連問題
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平面ベクトルにおいて、有向線分としてベクトルを定義しましたが、空間においても同様に、有向線分として空間ベクトルを定義します。
従って、平面ベクトルにおいて成り立つことは空間ベクトルにおいても、成分表示にz成分が付け加わるだけで、そのまま成り立ちます。
以下については、ベクトルとはを参照してください。
(1) 空間内に2点A,Bがあるとき、大きさが線分ABの長さであって、向きがAからBに向かう量を、ベクトルとする。 (2) 空間内に3点A,B,Cがあるとき、 (4) (5) 実数kについて、は、 のとき、と同じ向きで長さがk倍となるベクトル
のとき、と正反対の向きで、長さが倍となるベクトル
のとき、零ベクトル (6) ベクトルの和、差、実数倍は、文字の計算と同様に行う。
以下については、ベクトルの1次独立を参照してください。
(7) 空間内の2つのベクトル,が平行 ⇔ となる実数kがある。 (8) 1次独立については、平面ベクトルと空間ベクトルで異なる点がある。
平面ベクトルでは、
平面上の2つのベクトル,が1次独立
⇔ (k:実数) かつ かつ
⇔ ならば
⇔ ,で三角形を作るような位置関係にある。
これが、空間ベクトルでは、
空間内の3つのベクトル,,が1次独立
⇔ ,,が零ベクトルでなく同一平面上に存在しない。
⇔ ならば
⇔ ,,で四面体を作るような位置関係にある。
平面を2次元,空間を3次元と言うのは、平面ベクトルでは1次独立なベクトルの組が2個のベクトル、空間ベクトルでは1次独立なベクトルの組が3個のベクトルから成ることからきています。 (9) 1次結合の形も、平面ベクトルと空間ベクトルで異なる点がある。
平面ベクトルでは、1次独立な2つのベクトル,があるとき、平面内の任意のベクトルは、s,tを実数として、と表せる。また、実数s,tの組はただ1通りに定まる。
空間ベクトルでは、1次独立な3つのベクトル,,があるとき、空間内の任意のベクトルは、s,t,uを実数として、と表せる。また、実数s,t,uの組はただ1通りに定まる。
空間ベクトルでは、の形を1次結合と言う。 (10) 空間ベクトルでも、原点を始点とするベクトルを、点Pの位置ベクトルと言う。
以下については、ベクトルの成分表示を参照してください。
(11) 空間ベクトルでも、大きさが1のベクトルを基本ベクトルと言う。
(12) 点,,の位置ベクトルを,,とすると、これらのベクトルは基本ベクトルであるとともに、1次独立である。空間内の任意の点Pの位置ベクトルを、と表すことができる。x,y,zは点Pのx座標,y座標,z座標で、と表す。これをの成分表示と言い、x,y,zをのx成分,y成分,z成分と言う。 (13) 2つのベクトル,に対して、k,hを実数として、
以下については、内積を参照してください。
(14) 2つのベクトル,に対して、との内積は、とのなす角をθ として、 証明は、平面ベクトルにおける内積と同様に、三角形の余弦定理を用いればよい。 (15) ⇔
(16)
以下については、ベクトルの内分・外分を参照してください。
(17) 内分点、外分点の公式は、ベクトルとして書くときには、平面ベクトルと空間ベクトルとで同じ形をしています。
空間内の2点A,Bに対して、線分ABをm:nに内分する点Pの位置ベクトルは、 線分ABをm:nに外分する点Pの位置ベクトルは、
とくに、2点A,Bの中点は、
また、Cとして、三角形ABCの重心は、
以下については、直線のベクトル方程式を参照してください。
(18) 直線のベクトル方程式は、ベクトルとして書くときには、平面ベクトルと空間ベクトルとで同じ形をしている。
空間内の点Aを通り、方向ベクトル:に平行な直線上の点Pの位置ベクトルは、点Aの位置ベクトルを,tを実数として、
成分表示で書くと、
これより、 (これを直線の媒介変数表示と言う)媒介変数tを消去すると、 ()これが空間図形における直線の方程式になる。
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