秋田大医数学'08年[1]
整数mに対し、とおく。次の問いに答えよ。
(1) 方程式が、整数の解を少なくとも1つもつようなmの値を求めよ。 (2) 不等式を満たす整数xが、ちょうど4個あるようなmの値を求めよ。
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解答 本問のような、あてどもない整数問題が、試験場ではやっかいかも知れません。
(1) 方程式:の2解をp,qとし、pを整数だとします。 ・・・@
・・・A @より、mは整数なので、pが整数ならqも整数であって、2解はともに整数、ということになります。
すると、Aより、
・・・B となり、は整数なので、題意をみたすためには、mが4の倍数になることが必要だとわかります。
@より、,これをBに代入すると、 4をかけて、
・・・C こういう形が出てきたら、(整数A)×(整数B)=(整数C)の形を作ることを目指します。まずはC左辺の因数分解を試みます。本問のような問題では、普通は因数分解できないのですが、このとき、因数分解できずにあぶれてしまった項が、整数の定数になるように工夫します。
まず、
に目を付けます。残りは、ですが、ここからをひねりだすのです。 なので、Cを、
と変形します。4をかけて左辺に15だけを残すと、
・・・D に限られます。
このうちpが整数になるのは、
のときのみです。
(i) のとき、Dは、 ∴ (ii) のとき、Dは、 ∴ (iii) のとき、Dは、 ∴ (iv) のとき、Dは、 ∴ つまり、のとき、2解は、と1,
のとき、2解は、0と4になります。
よって、 ......[答] (mは確かに4の倍数になっています)
(2) まず、
・・・E より、のグラフは、軸:に関して対称です。・・・F (2次関数を参照) より、方程式:は、相異なる2実数解をもち、aを実数として、Fより、が解ならも解です。このとき、をみたすxの範囲は、 を満たす整数xが、ちょうど4個ある、ということは、の範囲に整数がちょうど4個ある、ということです。mが偶数だとします。は整数です。このとき、Fより、kを整数として、が、を満たす最小の整数だとすると、が、を満たす最大の整数になります。だとすると、を満たす整数は、の個存在することになり、4個、ということはあり得ません。
従ってmは奇数です。を満たす4個の整数は、,,,ということになります。はをみたしますが、はをみたしません。
こうなるための必要十分条件は、Fより、 かつ です。Eより、
∴ , ・・・G
Eより、 ∴ ・・・H
GかつHより、 , ・・・I ,です。
,,,より、Iをみたす奇数mは、 ......[答]
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