慶大理工数学'09年[A4]
とする。このとき、3次方程式
はただ一つの実数解をもつ。正の数Rに対し、の範囲でaを動かすとき、対応する実数解が整数となるようなaの個数をとする。
となるようなRの範囲は ナ ニ である。
とおき、をuで表すと ヌ となる。したがって、をaを使って表せば
() となる。
が有限な正の値となるのは ノ のときであり、そのとき ハ である。
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解答 問題文がわかりにくいのですが、そこがこの問題のポイントなので、がいったい何を意味するのか、よくつかんでから解答するようにしましょう。出題者の意図がつかめれば、親切な誘導になっていることに気づけるはずです。
とおくと、
より、は単調増加関数です。
となっているので、例えば、として、aがの範囲を動くとき、を満たすxはであってxは整数にならないので、です。
とすると、aがの範囲を動くとき、を満たす整数xは、のときののみであって、です。
だとすると、aがの範囲を動くとき、を満たす整数xは、のときのとのときのの少なくとも2個あるので、です。
従って、となるようなRの範囲はです。
(ナ) 2 ......[答]
(ニ) 7 ......[答]
(ヌ) とおくと、 ......[答] (ネ) より、
∴ 問題文中の指定によりとなる方をとって、 (ノ) aをの範囲で動かすとき、を満たすxが整数となるときの「aの個数」がなのですが、でが単調増加関数であることを考えると、aの個数はを満たす「整数xの個数」に一致し、aをの範囲で動かすときのを満たす整数xのうちの「最大の整数n」と一致します。つまり、 のとき、の範囲をaが動くとを満たす整数xは存在しないので、 のとき、の範囲をaが動くとを満たす整数xは、のときのの1つあり、 のとき、の範囲をaが動くとを満たす整数xは、のときのと、のときのの2個あり、 のとき、の範囲をaが動くとを満たす整数xは、のときのとのときのとのときのの3個あり、 という具合になっているので、nを自然数として、
のとき、の範囲をaが動くとを満たす整数xはのときの,のときの,・・・,のときののn個あり、 となります。よって、
だとして、 ∴ ・・・A 左辺のと右辺のは、
とすると、では0に収束し、では正の無限大に発散します(数列の極限を参照)。のとき、,よりとなるので、が有限な正の値となるのは、 ......[答] のときです。 (ハ) のとき、Aは、 とすると、 ......[答] として考え、のときにのみ とすることもできます。
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