東工大数学'04年前期[1]
a,bを正の実数とする。
(1) 区間における関数の増減を調べよ。 (2) 区間における関数のグラフと相異なる3点で交わるx軸に平行な直線が存在するための必要十分条件を求めよ。
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解答 (2)では、「必要十分条件」という言葉に注意してください。なお、微分法の方程式への応用(2)を参照してください。
より、
区間においてよりは減少、
において、は極小値:をとり、
区間においてよりは増加する。 ......[答]また、, ・・・@
(2) とが出てくるので(1)のとの結びつきを考えます。でくくればが姿を現します。 (2)でも区間を考えているので、(1)の検討がそのまま使えます。(1)で考えたの増減より、極小値ととの大小関係により場合分けします。
(i) のとき、において、つねにとなります。よって、より、は単調減少で、この範囲でのグラフと相異なる3点で交わるx軸に平行な直線は存在しません。
(ii) のとき、において、@より、を満たすxが2個存在し、それらをα,β とする()と以下のような増減表が得られます。 ,と増減表より、のときは,のときはとなるようにkをとれば、直線:と曲線:とは、,,にそれぞれ1交点ずつもつ(グラフの概形を描いて確認してください)から、確かに題意を満たす直線が存在します。
以上より、求める必要十分条件は、 ......[答]
必要十分条件を求める問題なので、(ii)だけ調べたのでは不十分解になってしまいます。の場合にも、相異なる3交点を有する場合があるかも知れないからです。“DがCの必要十分条件”というときは、題意の条件Cを満たすもの「すべて」が条件Dを満たしている(DはCの必要条件)ことが言えて、しかも、その条件Cを満たすとき「だけ」(DはCの十分条件)条件Dが成立する(条件Cを満たさないのであれば条件Dは成立しない)と言えなければいけません。
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