東工大数学'13年前期[2]
2次の正方行列に対して、,と定める。
(1) 2次の正方行列A,Bに対して、が成り立つことを示せ。 (2) Aの成分がすべて実数で、が成り立つとき、との値を求めよ。ただし、Eは2次の単位行列とする。
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解答 ケーリー・ハミルトンの定理を利用して次数下げを行う問題です。
(1) とします。
(2) (1)を利用して、 Aの成分はすべて実数なので、も実数です。
∴ ・・・@
ケーリー・ハミルトンの定理より、 ,より、 ・・・A 以後、が出てくるたびに、と入れ替えます。 ∴ ・・・B これより、Bは、
∴ ・・・C または ・・・D ・Cのとき、 ・・・E ・Dのとき、ならとなりですが、とは両立しないので不適。従ってですが、となり、 ・・・F とおけば、の形に書けます。このときは、となりますが、Fより、 ∴ ∴ このうち、,では、であって、がとならない(の形であればEよりになる)ので、 ・・・G @,E,Gより、, ......[答]
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