東大理系数学'08年前期[3]
(1) 正八面体のひとつの面を下にして水平な台の上に置く。この八面体を真上から見た図(平面図)を描け。
(2) 正八面体の互いに平行な2つの面をとり、それぞれの面の重心を,とする。,を通る直線を軸としてこの八面体を1回転させてできる立体の体積を求めよ。ただし、八面体は内部を含むものとし、各辺の長さは1とする。
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解答 意表を突いた出題ですが、東大理系のレベルとしては、それほどでもないかも知れません。
正八面体は、8個の正三角形をつなぎ合わせてできる立体です。試験会場で鳥瞰図を作図する場合には右図のようにすると便利です。
(i) まず、平行四辺形CDEFを描きます。(ii) DFを対角線とする平行四辺形ADBFを描きます。(iii) AC,AE,BC,BEを結びます。
(1) 右上図の正八面体で、正三角形BCFを下、正三角形ADEが上に来るように置いたとします。DE,CFの中点をM,Nとします。正三角形の1辺の長さは1なので、,右図より、,ABとの交点、即ち、ABの中点をHとして、より、 より、 従って、は鈍角です。 真上に見える正三角形ADEから書き始めましょう。次に、各辺AD,DE,EAで隣接する正三角形CAD,BDE,FEAを考えます。は鈍角なので、真上から見て、この3個の正三角形は、正三角形ADEから外にはみ出すように見えます。
立体の対称性から、平面図上で見て、 となるように見えます。
三角形ACDと三角形BDCは同一サイズの正三角形です。反対側から見れば、この2つの三角形の位置関係は入れ替わって見えます。ということは、
従って、六角形ACDBEFは、平面図上で正六角形に見えます。正八面体の平面図は右図のようになります。 (2) 三角形ADEの重心が,三角形BCFの重心がだとします。この正六角形をとの双方に垂直な方向、つまり、に平行な方向に眺めると、右図のように見えます。
また、真上から見て、,が(正六角形の中心に)重なって見える、ということは、は三角形ADE,三角形BCFの双方に垂直です。
右図で、NからAMに垂線NKを下ろすと、より、 立体の対称性より、を軸として正八面体を回転させるとき、の間の部分を回転させた立体と、の間の部分を回転させ立体とは同じ体積になります。ここでは、の間の部分を考えます。
上に点Pをとり、 ()として、に沿ってx軸をとり、x軸の周りに回転させるとして考えます。線分AC上の点Qを、点Qからに垂線を下ろし、その足がPとなるようにとります。(1)の平面図上では、Pは,に重なって見えます。(1)の平面図上では、AQは実際の長さではありませんが、PQは、正三角形ADEに平行なので、実際の長さです。(1)の平面図上で見て、 (このACは実際の長さではありません) また、AQ:AC = x:より、(1)の平面図上で見て、 (1)の平面図上で見た三角形AQPにおいて、 (APは実際の長さではありません)だから、余弦定理より、
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