早大理工数学'07[1]

複素数αβ ()に対して、を初項とする数列
 ()
で定める。以下の問に答えよ。
(1) のどちらかが成立することを示せ。
(2) 数列がさらに次の条件をみたすとする。
() 隣接する2項の積はすべて0となる。すなわち
 ()
このときαβ およびの値を求めよ。


【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

解答 こういう問題の鉄則は、「必要条件から考える」(条件・命題を参照)、もっと、平たく言えば、「考え易いところから考える」ということです。
数列が題材になっていますが、数列としての要素はありません。

(1) だとします。です。

 ( )
よって、のどちらかが成立します。

(2) 一般項のままで考えていくのはきついです。こういうときは、すべての自然数nについて成り立つのだから、まず、のときはどうか、のときはどうか、という発想をします。具体的に簡単な数をあてはめて感じをつかむ、というように、言ってもよいし、考え易いところから手がかりを探っていく、というように、言っても良いし、固い言葉で、「必要条件から考える」と決めておくのも良いと思います。

のときは、になります。
のときは、ですが、なので、,つまり、 ・・・@ です。
なので、
(1)より、です。ということは、なので、
です。
 ・・・A
@,Aより、
αβ は、x2次方程式
 
(この方程式を見て、「13乗根」がテーマだと気づきたい)
2(解と係数の関係を参照)であって、より、
 ・・・B
(この時点では、まだ、条件()の場合しか確認していない、つまり、Bはこの問題の必要条件にしかなっていない、ので解答にしてはいけません)

面倒なので、とおきます。であり、,また、
より、です。
ωを用いて、
なので、
n3で割った余りで場合分けします。
(i) ()のとき、
 ( より、)
(ii) ()のとき、
(iii) ()のとき、

このとき、 ()が成り立ちます。
これでBを解答にして良いこと、つまり、Bがこの問題の十分条件にもなっていること、が確認されました。

......[]
......[]

蛇足 この問題のように、問題文が想定している全ての場合を考えないで、ある特殊な例だけ考えて行くときには、出てきた解答らしきもの(必要条件)が、本当に全ての場合について与えられた条件を満たすのかを確認(十分条件を確認)しなければいけません。
また、与えられた条件を満たす答(十分条件)がすぐに浮かぶような場合には、ほかにも条件を満たす答があるのではないかと疑わなければいけません。ほかには答がないこと(必要条件)が確認できて初めて解答にできるのです。


【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

  早大理工数学TOP  数学TOP  TOPページに戻る

【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。

【広告】広告はここまでです。

各問題の著作権は
出題大学に属します。

©2005-2023
(有)りるらる
苦学楽学塾 随時入会受付中!
理系大学受験ネット塾苦学楽学塾
(ご案内はこちら)ご入会は、
まず、こちらまでメール
お送りください。