上智大物理'09年[4]
図1のように、スリット
および
に十分広がった単色光を入射させる。十分遠方にこの二つのスリットと平行なスクリーンを置いたところ、ほぼ等間隔の干渉縞が観測された。
,
の中点をOとし、Oからスクリーンへの最短の点をPとする。なお、
を満たすときには、近似式
が成立する。また、空気の屈折率を1とする。
1.赤色、青色、黄色の3種類の単色光を使って、干渉縞の間隔を測定した。その結果[ 1 ]。入射光は変えず、
と
の間隔を広げると、スクリーン上の干渉縞は[ 2 ]。また、入射光、スリット間隔とも変えず、空間全体を屈折率が1より大きい透明な液体で満たした。液体で満たす前と比較してスクリーン上の干渉縞は[ 3 ]。
2.液体を除去し、図2のように点Oに新たなスリット
を追加した。
と
の間隔を変え、波長λの単色光を入射すると、点Pで3つのスリットからの回折光が強め合うのが観測された。OP間の距離をlとして、このような条件を満たす最小のスリット間隔を
とすると、
[ 4 ]となる。3.
と
の間隔を
に固定し、さらに点Oが中点となるように新たにスリット対
と
を追加する。
と
の間隔
は
を満たし、かつすべてのスリットからの回折光が点Pで強め合う最小の間隔とする。同様な操作を繰り返し、中心を含めて合計
個のスリットを作った。ただし、Mは自然数で、
を満たすとする。
番目に追加したスリット対の間隔
とm番目に追加したスリット対の間隔
とが
[ 5 ]を満たすようにすると、すべてのスリットからの回折光が点Pで強め合うようになる。
4.次に、スクリーンをスリットから十分離し、その後スリットに向けて近づけていくと、いくつかの位置でやはりすべてのスリットからの回折光が点Pで強め合う。このときのOP間の距離のうち最大のものを
とすると、
[ 6 ]×lと書ける。ただし、
は有限の値とする。また、この条件を満たす2番目に大きなOP間距離を
とすると、
[ 7 ]を満たす。
5.スリットのうち
(kは整数)をすべて閉じる。残りのスリットからのすべて回折光が点Pで強め合うようなOP間距離のうち最大のものを
とすると、
[ 8 ]×lとなる。 [ 1 ]の選択肢
a) 縞の間隔が広い順に並べると、赤、青、黄であった
b) 縞の間隔が広い順に並べると、赤、黄、青であった
c) 縞の間隔が広い順に並べると、黄、赤、青であった
d) 縞の間隔が広い順に並べると、黄、青、赤であった
e) 縞の間隔が広い順に並べると、青、赤、黄であった
f) 縞の間隔が広い順に並べると、青、黄、赤であった
g) 縞の間隔はどの色でも変わらなかった
[ 2 ],[ 3 ]の選択肢
a) 縞の間隔が広くなった
b) 縞の間隔が狭くなった
c) 縞の間隔は変わらず、縞自体が平行に動いた
d) 変化しなかった
e) 消えた
[ 4 ]の選択肢
a)
b)
c)
d)
e)
f)
g)
h)
i)
j)
k)
l) 
[ 5 ]の選択肢
a)
b)
c)
d)
e)
f)
g)
h)
i)
j)
k)
l) 
[ 6 ]〜[ 8 ]の選択肢
a)
b)
c)
d)
e) 1 f) 2 g) 3 h) 4 i)
j)
k)
l)
m)
n)
o) 
[ 9 ]の選択肢
a)
はlの半分であり、点Pはスリットを閉じる前より明るくなった b)
とlとは等しく、点Pはスリットを閉じる前より明るくなった c)
はlの2倍であり、点Pはスリットを閉じる前より明るくなった d)
はlの半分であり、点Pの明るさはスリットを閉じる前と同じだった e)
とlとは等しく、点Pの明るさはスリットを閉じる前と同じだった f)
はlの2倍であり、点Pの明るさはスリットを閉じる前と同じだった g)
はlの半分であり、点Pはスリットを閉じる前より暗くなった h)
とlとは等しく、点Pはスリットを閉じる前より暗くなった c)
はlの2倍であり、点Pはスリットを閉じる前より暗くなった
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解答 題意のとりにくい問題文で、読解力も要求されています。問題で想定している物理的状況をしっかりつかんだ上で解答するようにしましょう。なお、二重スリット、回折格子を参照してください。
1.スリット
,
の距離をdとし、スクリーン上で点Pからx離れた位置をQとするとき、右図より、スリット
,
を通過する2光の経路差は、問題文の近似式を用いると、スリット
,
を通過する2光が強め合うのは、経路差が波長の整数倍になるときで、mを整数として、 明るい縞のできる位置は、
(
とします)隣接する明るい縞の間隔
は、
・・・@[ 1 ] 光の色の違いは波長の違いによります。波長λの長い順に赤、黄、青ですが、@より、波長→大のとき、縞の間隔
→大です。よって、縞の広い順に、赤、黄、青となります。 b) ......[答]
[ 2 ] @より、d→大のとき、縞の間隔
→小です。 b) ......[答]
[ 3 ] 空間全体を屈折率nが
となる液体で満たすと、経路差はn倍されて
(経路差を屈折率倍したものを「光路差」と言います)となります。2つのスリットを通過する2光が強め合う条件は、mを整数として、 となり、@と比較すると、
なので、縞の間隔は小さくなります。b) ......[答]
2.[ 4 ] 3つのスリットからの光が強め合うためには、
と
を通過する2光が強め合えばよい(このとき、
,
を通過する2光も強め合います)ので、この2光を考えます。
,
を通過した2光の経路差は、
(
)2光が強め合う条件は、mを正の整数として、
∴
最小のスリット間隔になるのは、
のときで、
l) ......[答]
3.[ 5 ] すべてのスリットからの回折光が強め合うためには、隣接する2光が強め合えばよいので、
番目のスリット
とm番目のスリット
を通過する2光を考えます。2光の経路差は、
,右図より、 2光が強め合う条件は、kを正の整数として、
・・・Aスリット対の間隔が最小になるのは、
のときで、 ∴
・・・B f) ......[答]
4.[ 6 ] 隣接する2つのスリットを通過する回折光が強め合う条件Aにおいて、lを
(
),Bを用いて
を
とすると、 ∴
・・・C
のとき、
は
のとき最大で、
e) ......[答]
f) ......[答]
5.[ 8 ] スリットのうち奇数番目をすべて閉じてしまうと、Aのlを
,
を
,正の整数kをjとして、 Bのmを
として、
を代入すると、
6.[ 9 ] スリットのうち下半分にあるものをすべて閉じても、経路差に関する条件Aに変化はなく、
はlと等しくなりますが、光の量が減るので点Pは暗くなります。
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