大学入学共通テスト数学IIB 2021年問題
[1][1](1) 次の問題Aについて考えよう
,
であるから、三角関数の合成により
と変形できる。よって、yは
で最大値
をとる。 (2) pを定数とし、次の問題Bについて考えよう。
(ii)
のときは、加法定理 を用いると
と表すことができる。ただし、αは
を満たすものとする。このとき、yは
で最大値
をとる。
〜
,
,
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
,
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
[2] 二つの関数
,
について考える。 (1)
,
である。また、
は相加平均と相乗平均の関係から、
で最小値
をとる。
となるxの値は
である。(2) 次の@〜Cは、xにどのような値を代入してもつねに成り立つ。
,
の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)(3) 花子さんと太郎さんは、
と
の性質について話している。 花子:@〜Cは三角関数の性質に似ているね。
太郎:三角関数の加法定理に類似した式(A)〜(D)を考えてみたけど、つねに成り立つ式はあるだろうか。
花子:成り立たない式を見つけるために、式(A)〜(D)のβに何か具体的な値を代入して調べてみたらどうかな。
太郎さんが考えた式
・・・(A)
・・・(B)
・・・(C)
・・・(D)(1),(2)で示されたことのいくつかを利用すると、式(A)〜(D)のうち、
以外の三つは成り立たないことがわかる。
は左辺と右辺をそれぞれ計算することによって成り立つことが確かめられる。
の解答群 [解答へ]
[2](1) 座標平面上で、次の二つの2次関数のグラフについて考える。
・・・@
・・・A@,Aの2次関数のグラフには次の共通点がある。
共通点
・y軸との交点のy座標は
である。 ・y軸との交点における接線の方程式は
である。 次の
〜
の2次関数のうち、y軸との交点における接線の方程式が
となるものは
である。
の解答群 a,b,cを0でない実数とする。
曲線
上の点
における接線を
とすると、その方程式は
である。
接線
とx軸との交点のx座標は
である。a,b,cが正の実数であるとき、曲線
と接線
および直線
で囲まれた図形の面積をSとすると
・・・Bである。
Bにおいて、
とし、Sの値が一定となるように正の実数b,cの値を変化させる。このとき、b,cの関係を表すグラフの概形は
である。
については、最も適当なものを、次の
〜
のうちから一つ選べ。 (2) 座標平面上で、次の三つの3次関数のグラフについて考える。
C,D,Eの3次関数のグラフには次の共通点がある。
共通点
・y軸との交点のy座標は
である。
・y軸との交点における接線の方程式は
である。a,b,c,dを0でない実数とする。
曲線
上の点
における接線の方程式は
である。
次に、
,
とし、
について考える。
とおく。a,b,c,dが正の実数であるとき、
のグラフの概形は
である。
のグラフと
のグラフの共有点のx座標は
と
である。また、xが
と
の間を動くとき、
の値が最大となるのは、
のときである。
については、最も適当なものを、次の
〜
のうちから一つ選べ。 [解答へ]
[4] 初項3,公差pの等差数列を
とし、初項3,公比rの等比数列を
とする。ただし、
かつ
とする。さらに、これらの数列が次を満たすとする。
(
) ・・・@(1) pとrの値を求めよう。自然数nについて、
,
,
はそれぞれ と表される。
により、すべての自然数nについて、
となる。
であることから、@の両辺を
で割ることにより
・・・Cが成り立つことがわかる。CにAとBを代入すると
・・・Dとなる。Dがすべてのnで成り立つことおよび
により、
を得る。さらに、このことから、
を得る。
以上から、すべての自然数nについて、
と
が正であることもわかる。 (2)
,
であることから、
,
の初項から第n項までの和は、それぞれ次の式で与えられる。 (3) 数列
に対して、初項3の数列
が次の満たすとする。
(
) ・・・E
が正であることから、Eを変形して、
を得る。
さらに、
であることから、数列
は
ことがわかる。
の解答群
すべての項が同じ値をとる数列である
公差が0でない等差数列である
公比が1より大きい等比数列である
公比が1より小さい等比数列である
等差数列でも等比数列でもない(4) q,uは定数で、
とする。数列
に対して、初項3の数列
が次を満たすとする。
(
) ・・・F
であることから、Fを変形して、
を得る。したがって、数列
が、公比が0より大きく1より小さい等比数列となるための必要十分条件は、
かつ
である。 [解答へ]
[5] 1辺の長さが1の正五角形の対角線の長さをaとする。
(1) 1辺の長さが1の正五角形
を考える。 であるから
となる。したがって
が成り立つ。
に注意してこれを解くと、
を得る。 (2) 下の図のような、1辺の長さが1の正十二面体を考える。正十二面体とは、どの面もすべて合同な正五角形であり、どの頂点にも三つの面が集まっているへこみのない多面体のことである。
である。また
に注意すると
を得る。
次に、面
に着目すると である。さらに
が成り立つことがわかる。ゆえに
,
である。
,
の解答群(同じものを繰り返しえらんでもよい。) 最後に、面
に着目する。 であることに注意すると、4点O,
,D,
は同一平面上にあり、四角形
は
ことがわかる。
の解答群
正方形である
正方形ではないが、長方形である
正方形ではないが、ひし形である
長方形でもひし形でもないが、平行四辺形である
平行四辺形ではないが、台形である
台形ではないただし、少なくとも一組の対辺が平行な四角形を台形という。
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