場合の数の技巧 関連問題
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場合の数を数える問題で、定型的・特徴的なものについて、解法を考えます。
まず、場合の数を数える上での注意点を書いておきます。
(1) 「5人の人」という場合には、5人は区別できるものとして扱います。顔も名前も個性も違うと考えます。
(2) 「5個のみかん」「5脚の椅子」という場合には、みかんや椅子に特別な印をつけていない限り、区別できない5個のものとして扱います。
(3) 「円形のテーブル」も、ある特定の人がその周囲のどこに位置しても状況は変わらないと考えます。円形のテーブルの中心以外のどこか1カ所に、傷をつける、とか、花瓶を置く、などとして、特定の位置に個性をつけると、そこから何度回った位置かということで、位置を変えると状況が変化することになります。
(4) 「3個のサイコロ」は区別できません。1と2と3が出たとして、どれが1でどれが2でどれが3かということは考えません。「大中小3個のサイコロ」は区別できます。大が1なのか、中が1なのか、小が1なのかを区別します。
(5) 「特定の人が指定された席に着いた」という場合には、特定の人以外について席の配置を考えます。
(6) 「特定の2人が隣り合う並び方」という場合には、特定の2人の入れ替わりで2通り考えますが、その2通りの各々について、特定の2人で1人の人物だとして考えます。
(7) 男女が並ぶとき「女が隣り合わない」というときは、男を先に並べて、男と男の間または端に女を入れると考えます。男10人で女3人の場合、男と男の間9カ所と両端2カ所の11カ所のうち3カ所を選んで女を入れると考えて、通り、とします。
和の法則の利用(重なりのないように場合分けして足し合わせる)
0から5までの数字を1回ずつ使って作ることのできる3桁の偶数の個数を考えます。
偶数は、1の位が0か2か4です。100の位には0は来ないので、1の位に0が来るのか、2または4が来るのかで場合わけします。
i) 1の位に0が来る場合には、100の位には0がくることはありません。100の位は、1,2,3,4,5の5通りのどれでもよく、10の位は100の位で使われなかった残り4通りの数字のどれかです(順列参照)。従って、この場合は、通り。
ii) 1の位に0が来ない場合、1の位は2か4ですが、例えば2だったとして、100の位は、1,3,4,5の4通りのどれかで、10の位は、100の位で使われなかった残りの3通りの数字かまたは0で4通りあります。また、1の位が4の場合も同様です。従って、この場合は、通り。
i)とii)は同時には起こらないので、和の法則より、作ることのできる3桁の偶数は、個
積の法則の利用(独立な事象の数同士をかける)
(1) 右図のように互いに平行な3本の直線に、互いに平行な4本の直線が交わっています。これらの平行線の一部で囲まれた平行四辺形はいくつできるかを考えます。
(2) 600の正の約数の個数を求めます。
(1) 平行四辺形の対辺は互いに平行です。3本の互いに平行な直線のうちの2本 ・・・@ を選び、4本の互いに平行な直線のうち2本 ・・・A を選ぶと、平行四辺形が1つできます。@の操作の1通りに対して、Aのすべての操作が可能なので、積の法則より、個(組み合わせ参照)の平行四辺形を作ることができます。
(2) 600を素因数分解すると、です。600の約数は、の形をしていますが、pは0か1か2か3のどれか、qは0か1のどれか、rは0か1か2のどれかです。pが4通り、qが2通り、rが3通りで、それぞれ他の影響を受けずに決めることができるので、積の法則により、600の約数は個あります。
一般に、3つの素数a,b,cについて、 (p,q,rは0以上の整数)の形に素因数分解される自然数の約数の個数は、個になります(素因数分解の形が違っていても同様です)。
補集合の利用(......でない方を考える)
男6人、女5人の中から、清掃係を4人選ぶ、選び方を考えます。
(1) 男2人女2人を選ぶ場合。
(2) 男を少なくとも1人選ぶ場合
(1) 男女を別々に考えます。男6人から2人選ぶ選び方が、通り。女5人から2人選ぶ選び方が、通り。男を選ぶ各1通りに対して女を選ぶ10通りを考えることができるので、積の法則より、通り。
(2) 問題文通りに数えると、男が1人の場合、2人の場合、3人の場合、4人の場合と4つの場合を考える必要があります。「少なくとも」と言う言葉通りに考えると場合が多くなるので、補集合の方を考えます。「少なくとも男1人」の場合の補集合は、「男が1人もいない」場合となります。男が1人もいないのは、4人すべて女という場合です。女5人から4人を選ぶ選び方は、通りです。このときの全体集合は、男女の区別なく11人から4人を選ぶ場合で、通りあります。求める場合の補集合の方が5通りなので、男を少なくとも1人選ぶ選び方は、通り。
組み分け
8人の生徒を3人、3人、2人の3組に分ける方法を考えます。
(1) 3組に区別がある場合(A組、B組、C組という風に名前が付いている、など)
(2) 3組に区別がない場合
(1) まず8人から、A組に入る3人を選びます。通りです。A組に3人入ると5人残ります。5人のうちからB組に入る3人を選びます。通りです。これでC組の2人も決まってしまうので、通りとなります。
(2) 8人の生徒に番号を1から8までつけます。(1)では3組が区別できるので、A組に1,2,3が入りB組に4,5,6が入る場合と、A組に4,5,6が入りB組に1,2,3が入る場合を区別できるのですが、3組に区別がない場合には、この2つの場合を区別することができないので、1つの場合と考えます。(1)の560通りは、こうした区別できない2組ずつに分かれて、3組に区別がない場合の3組の分け方は、通りとなります。
このとき、A組とC組は人数が違うので区別できることに注意してください。
9人で3組とも3人ずつ、というような場合には、3組の中で入れ替わるのが通り(3組の並べ方の数になります)あるので、6で割ることになり、通りになります。
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