センター数学IA '11年第2問 

abcを定数とし、とする。x2次関数
  ・・・@
のグラフをGとする。Gのグラフと同じ軸をもつとき
  ・・・A
となる。さらに、Gが点を通るとき
  ・・・B
が成り立つ。
以下、A,Bのとき、
2次関数@とそのグラフGを考える。

(1) Gx軸が異なる2点で交わるようなbの値の範囲は
である。さらに、Gx軸の正の部分が異なる2点で交わるようなbの値の範囲は
である。

(2) とする。
における2次関数@の最小値がであるとき、
である。一方、における
2次関数@の最大値が3であるとき、である。
のときの@のグラフをそれぞれとする。
x軸方向にy軸方向にだけ平行移動すれば、と一致する。


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解答 計算がラクになるように配慮されていますが、センター試験としては、比較的高度な問題です。abcの値、相互関係に注意して解答を進めます。

@右辺を平方完成して、

 (2次関数を参照)
@のグラフGの軸は、です。
の軸はですが、と一致するので、
より、
() − () 1 () 4 ......[]
これで@は、
となりますが、を通るので、

(
) 3 () 4 ......[]
これも入れると、@は、
 ・・・C
となります。

(1) Gx軸が異なる2点で交わるので、Cでとしてできる2次方程式、
は、相異なる2実数解をもち、判別式Dについて、
 (2次方程式の一般論を参照)
 ・・・D
() − () 3 () 2 () 1 () 2 ......[]
さらに、Gx軸の正の部分が異なる2点で交わるので、Dに付け加えて、
Cの軸について、 ・・・E 
(2次方程式の解の配置を参照)
G
のグラフが上に凸であることから、区間端()においてであって、
 ・・・F
D かつ E かつ Fより、
() 1 () 2 () 3 () 4 ......[]

(2) Gの軸がにあって、上に凸なので、においては、2次関数@は単調増加です。Cより、@はで最小値をとり、これがとなることから、

(
) 1 () 2 ......[]
という範囲はGの軸の位置を含むので、Cを平方完成して、
 ・・・E
より、において最大値をとり(2次関数の最大・最小を参照)、これが3になることから、

より、
() 3 () 2 ......[]
Cでとして、は、
Eでとして、は、
からへの平行移動は、頂点の移動で考えます。の頂点はの頂点はにあり、x軸方向に2y軸方向に3だけ平行移動すれば、と一致します。
() 2 () 3 ......[]


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