センター数学IIB '10年第2問
kを実数とし、座標平面上に点Pをとる。曲線
をCとする。
(1) 点Qにおける曲線Cの接線が点Pを通るとすると が成り立つ。
とおくと、関数はで極小値をとり、で極大値をとる。
したがって、点Pを通る曲線Cの接線の本数がちょうど2本となるのは、kの値がまたはのときである。また、点Pを通る曲線Cの接線の本数はのとき本、のとき本、のとき本となる。 (2) とする。曲線 をDとする。曲線CとDの交点のx座標はとである。
の範囲において、2曲線C,Dおよび2直線,で囲まれた二つの図形の面積の和はである。
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解答 昨年まで、センター試験の数学には問題点が多い、ということを書いてきましたが、本問に、それに対する改善の姿勢が見えます。煩瑣な文字計算を必要としない、こうした教科書の例題に即した標準的な問題の方が、数学の実力を適切に測れるのではないでしょうか。
数学の基礎学力を調べる問題にオリジナリティーは不要だと思います。
(1) ・・・@ 整理して、
これが点Pを通るので、 ・・・A (ア) 2 (イ) 1 (ウ) 2 (エ) 1 (オ) 8 ......[答]
とおくと、
とすると、 , 増減表より、関数は、で極小値をとり、で極大値0をとります(3次関数の増減を参照)。(カ) 1 (キ) − (ク) 8 (ケ) 3 (コ) 0 ......[答]曲線と直線の共有点の数を考えることにより、tの3次方程式A:は、 ・のとき、1解 ・のとき、2解 ・のとき、3解 ・のとき、2解 ・のとき、1解 をもちます(微分法の方程式への応用を参照)。点Pを通る曲線Cの接線の本数は、3次方程式Aの解の個数に一致するので、
接線の本数がちょうど2本となるのは、またはのときです。
接線の本数は、のとき1本、のとき3本、のとき1本です。(サ) 0 (シ) − (ス) 8 (セ) 1 (ソ) 3 (タ) 1 ......[答]
(2) のとき、曲線C: ・・・B 曲線D: ・・・C
B,Cを連立すると、 ∴ よって、曲線Cと曲線Dの交点のx座標は0とです。(チ) 0 (ツ) 7 (テ) 3 ......[答]の範囲において、2曲線C,Dおよび2直線,で囲まれた二つの図形の面積の和Sは、範囲内ので2曲線が交わり、において,においてであることを考慮して(定積分と面積を参照)、 (ト) 2 (ナ) 1 (ニ) 2 ......[答]
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