山梨大医数学'09年[3]
α,β,t ()を実数とする。2次正方行列Aを
とし、とする。自然数nに対して、
とおく。
(1) を満たすを求めよ。 (2) をn,α,βを用いて (p,qは実数)の形に表せ。 (3) ,が成り立ち、,,,が存在すると仮定する。このとき、を満たすがただ1つ存在することを示せ。さらに、この,に対して,を求めよ。
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解答 行列式の計算が面倒な問題です。(2)では、ハミルトン・ケーリーの定理による次数下げを利用します。
(1) より、
@より、
......[答] @より、 かつ のときには題意をみたすu,vは存在しません。 のとき、 よって、wを任意の実数として、
......[答]
(2) 両辺にをかけて、 ・・・A と変形するのと同様の式変形を行います。
A ⇔ これより、
・・・B 同様に、
・・・C B−Cより、
∴ ......[答] ・・・D
つまり、とするとき、 , ・・・E
(3) のとき、 より、 ・・・F これより、
のとき (等比数列の極限を参照)が存在するので、, (に注意)の形を見ると、αについてもで ・のとき、 より、
・・・H Fより、
Eを用いて、
・・・I Gより,よって、が存在します。
Hより、 ・・・J これより、を満たすがただ1つ存在します。
のとき、E,Gより、,
G,Iより、
よって、
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