慶大理工数学'02[B1]

球面を輪切りにし、それぞれの部分を円錐の側面の一部で近似することによって、球の表面積を求めることを考える。
(1) 半径r ()の半円Sと直線 ()2つの交点をもつ。それぞれの交点における半円S2本の接線は点で交わる。この2本の接線と直線で囲まれた三角形をy軸のまわりに1回転してできる円錐の側面積はである。さらに、この円錐から平面 ()より上にある部分を取り除いた立体図形の側面積はである。
(2) nを自然数とし、とする。(1)で定義された立体図形で、のときの側面積をと表すと、
となる。
(3) を証明しなさい。


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解答 ボリューム満点の問題なので、相当に急がないと解答しきれません。

(1)() のとき、
におけるS接線は、
 
(ここまで複号同順)
複号でプラスとした式とマイナスとした式を連立して解くと、
2本の接線は点で交わります。
......[]
() 円錐の底面の半径は,底面の円周の長さは
円錐の稜線の長さR
円錐の側面を展開してできる扇形(中心角をθ とします)の弧の長さと底面の円周の長さは等しく、
 (一般角を参照)

円錐の側面積は、

......[]
() この円錐の平面から上にある部分の稜線の長さは、
R =
より、
円錐から平面より上にある部分を取り除いた立体図形の側面積は、




 ( ())
......[]

(2)() ()の結果にを代入すると、側面積は、



......[]

(3)

 ・・・@
ここで、区分求積法の技巧を使って第2項を、
としてしまうと、
としたときに、x1を代入できなくて困ります。
@で、既に、の形は見えているので、を示せば良いわけですが、の形にしてしまうと、分母,分子となってうまくないのです。
そこで、をもう少し変形することにします。
ここで、Σの中についてより、
 ・・・A

となるので、階段型グラフの面積の技巧を使います。右図において、は黄色着色部分の面積で、階段型グラフが曲線と曲線にはさまれることから、
 (とはできないことに注意)

各辺をnで割って、
ここで、のとき、より、左辺→0,右辺→0
はさみうちの原理より、
Aの各辺にをかけて、
のとき、右辺→0なので、はさみうちの原理より、
結局、@の第
2項の極限について、
@より、 (証明終)
注.途中に出てきた、“のとき、”については、以下のようにして示します。

においては、より、
単調増加
()においては、
において、の各辺を
xで割り、
xnに代えて、
のとき、

はさみうちの原理より、


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