京大理系数学'07年前期乙[1]
以下の各問にそれぞれ答えよ。
問1.定積分 を求めよ。 問2.1歩で1段または2段のいずれかで階段を昇るとき、1歩で2段昇ることは連続しないものとする。15段の階段を昇る昇り方は何通りあるか。
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解答 問1.の定積分は簡単そうに見えますが、教科書レベルを越える技巧を必要とします。2つの積分に分けて、とおいてもできますが、とおくのが最も簡単です(置換積分(その3)を参照)。 問2.うまい考え方があるようですが、ここでは、平凡に数えていくことにします。試験会場では、数分考えてうまい解法がひらめかない場合は、あまりに面倒というのでない限り、実直な解法が安全確実です。
問1.まず、という置換を考えます(置換積分を参照)。 2乗して、,両辺を微分して、
∴
x:のとき、t:
この置換により、 ですが、の積分が残ります。
この積分は、とおく(置換積分(その3)を参照)と、両辺を微分して、 以上より、
......[答]
問2.1歩で1段昇るのを@,1歩で2段昇るのをAで表すことにします。
題意より、Aは連続しないので、‘AA'という並びはできません。AとAの間には必ず@が入ります。
Aが6個以上出てくると、6個のAの間に@が5個以上入ることになり、17段以上昇ることになるので、Aの個数は0個〜5個です。
(a) Aが5個のとき、まず、Aが連続しないように、AとAの間に@を1個ずつ4個入れます。
A@A@A@A@A
これでは、14段しか昇らないので、もう1つ@をどこかに置かなければならないのですが、@を置く位置は、既に@が置かれている4カ所に2つのめの@を置くか、Aの両端、合わせて6カ所のどこかになるので、6通り。
(b) Aが4個のとき、
A@A@A@A
これでは、11段なので、@4個を置きますが、既に@が置かれている3カ所、Aの両端、合わせて5カ所の中から、重複を許して4カ所を選ぶ(重複組み合わせを参照)ので、 通り。 (c) Aが3個のとき、
A@A@A
これでは、8段なので、@7個を置きますが、既に@が置かれている2カ所、Aの両端、合わせて4カ所の中から、重複を許して7カ所を選ぶので、
通り。 (d) Aが2個のとき、
A@A
これでは、5段なので、@10個を置きますが、既に@が置かれている1カ所、Aの両端、合わせて3カ所の中から、重複を許して10カ所を選ぶので、
通り。 (e) Aが1個のとき、@13個を置きますが、Aの両端2カ所の中から重複を許して13カ所を選ぶので、
通り。 (f) Aが0個のとき、@15個の置き方は、1通り。
以上より、通り ......[答]
別解 上記で先に@を置いてしまうという考え方もできます。Aの個数に応じて、@の個数は、5個、7個、9個、11個、13個、15個になります。
(a) @が5個のとき、@と@の間、または両端、合わせて6カ所のどこかにAを5個置くので、6通り。
(b) @が7個のとき、@と@の間、または両端、合わせて8カ所のどこかにAを4個置くので、通り。 (c) @が9個のとき、@と@の間、または両端、合わせて10カ所のどこかにAを3個置くので、通り。 (d) @が11個のとき、@と@の間、または両端、合わせて12カ所のどこかにAを2個置くので、通り。 (e) @が13個のとき、@と@の間、または両端、合わせて14カ所のどこかにAを1個置くので、通り。 (f) @が15個のとき、Aは置かないので、1通り。
以上より、通り ......[答]
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