東工大数学'10年後期[1]
a,b,tは実数で、とする。次の漸化式により、数列, ()を定める。
(1) をa,b,t,nを用いて表せ。 (2) とするとき、が収束するためのa,b,tについての必要十分条件を求めよ。
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解答 (1)の連立漸化式は、2つの漸化式で係数が入れ替わっているだけ、という最頻出タイプのものです。このタイプでは、,が等比数列になります。
(2)の極限は一ひねり入っているので注意してください。なお、数列の極限を参照してください。
(1) ,とおくと、 ・・・@
・・・A @+Aより、
より、
・・・B @−Aより、
より、
・・・C B+Cより、
......[答]
これ以外のtに対しては、は発散します(等比数列の極限を参照)。
であれば,であれば,
これ以外の場合は、は発散します。
なので、となるtは全実数です。 これを見ると、との双方が、「ともに収束する」ことはない、と、わかります。ということは、 (i) の項が収束するときにはが収束しないので、が収束するためには係数はゼロであり、 (ii) が収束するときにはが収束しないので、が収束するためには係数はゼロ ということです。
ですが、よりなので、(i)の場合は、あり得ません。(ii)より、 かつ のときに、は収束します。
が収束せず、も収束しないときであっても、となるとき、 より、ですが、 となり、このときにも、であれば、となり収束します。
これ以外に、が収束する場合はありません。
以上より、が収束するためのa,b,tについての必要十分条件は、
“ かつ ” または “ かつ ” ......[答]
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