東工大数学'13年前期[5]
a,bを正の実数とし、円:と楕円:を考える。
(1) がに内接するためのa,bの条件を求めよ。 (2) とし、がに内接しているとする。このとき、第1象限におけるとの接点の座標を求めよ。 (3) (2)の条件のもとで、の範囲において、とで囲まれた部分の面積を求めよ。
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解答 円と楕円が接する問題は、東大理系'96年前期[6],東工大'98年後期[2]などの類題があります。
がに内接するとき、楕円の軸端点において接する場合と、軸端点以外の第1象限、第4象限において接する場合の2通りがあることに注意します。
(1) の式を変形して、 ・・・@ の式を変形して、 ・・・A
@とAを連立すると、 ・・・B @でより円の存在範囲は、 ・・・C
Aでより楕円の存在範囲は、 ・・・D
がに内接するので、Cの範囲はDの範囲に含まれる必要があります。よって、 ここで、,の接し方で場合分けします。 (i) のとき、円は、とを直径の両端とする円になりますが、このとき、とはにおいて接します。 このとき、Bは、
この2次方程式は、のほかに、のときには見かけ上という解をもっています。円が円に内接する条件は、2次方程式Bが、Cの範囲:に以外の解を持たないこと(解をもってしまうと、ここでとが交わることになります)です(2次方程式の一般論を参照)。つまり、となるか、または、,または、
よって、,または、,または、かつ
以上より、
より、 (ii) のとき、より、円がにおいてと接することはなく、接するとすれば、においてであって、はに第1象限、第4象限で内接します。 このときは、円が円に内接する条件は、2次方程式Bが、Cの範囲:に重解をもつことです。 ∴ ()このとき、重解は、
これがBの範囲に属することから、 以上より、求める条件は、
かつ または、かつ ......[答]
(2) は、を満たすので、このとき、はに第1象限、第4象限において内接します。 (1)よりBで,とすると、 Aより、 ∴
よって、第1象限の接点は ......[答]
(3) 以下、とします。求める面積Sは、:と:に挟まれた部分()の面積で、 最初の積分は、半径の円の (頂角の扇形)と、底辺,高さの三角形の面積の和であり、最後の積分は、半径の円の (頂角の扇形)と、底辺,高さの三角形の面積の和になります(置換積分(その2)を参照)。 ......[答]
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