東工大数学'23年前期[1]
実数
の整数部分を求めよ。
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解答 多分、この問題が載っている問題集の答を見てしまえば易問ですが、試験場では手がかりがなく、悪戦苦闘することになります。東工大では、はさみうちが頻出なので、当然、差が1以内になるような2数ではさむことを考えます。手がかりの全くない問題なので、解答方針は以下以外にも色々考えられます。
より大きなものはないので、xの方を不等式ではさみます。
,
とおくと、
において、
,
よって、
・・・@ 右辺は、
・・・A これは、
より、
であって、1よりも大きく2よりもやや小さい数です。Iが1よりも大きいと言えれば、Iの整数部分は1だということになります。@の左辺は、
このうち、
より、
とするのでは、左辺が0より大としか言えず、Iの整数部分が0か1か確定しません。
@でIよりも小さい側を
とするのでは緩すぎるので、もう少し大きいものを考える必要があります。
そこで、積分区間を分けることを考えます。
,
とおきます。
です。
の方は、
において、
,
この左辺は、
よって、
・・・B
の方は、
において、
,
この左辺は、
ここで、
より、
より、
・・・C 注.こんな計算をしなくても、
において
なので、
です。
B+Cより、
となるのですが、
より、
,つまり、
なので、
となり、
となってしまい、
が導けません。
そこで、
の積分の比較対象の被積分関数を別の関数に変えてみます。
において、
より、
実は、数値計算すると、
,
(試験場では、関数電卓を使うわけには行かないので、この確認は無理です)であって、この右辺は1よりも大きいので、これでできているのですが、右辺が1より大きいことを言うのが極めて困難です。
そこで、
の方の積分区間をもう少し分けてみます。
,
,
です。
において、
より、
Bより、
ここで、
となってくれれば、
になります。そこで、
とおいて、その挙動を調べます。
なので、
を因数分解して、
とおくと、
,
とすると、
,
の増減表は以下のようになります。
増減表より、
において
は減少、
(
)において
は増加です。
より、
,つまり、
は、
の範囲には解を持たず、
の範囲に解を持ちます。つまり、
の範囲で
,
です。
なので、
,よって、
より、
・・・D
,
,
において
であって
より、

(∵ D) @,Aと合わせて、
より、
よって、
の整数部分は1 ......[答]
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