東工大数学'23年前期[2]
方程式
を満たす整数の組
をすべて求めよ。
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解答 答だけなら、すぐに分かりますが、どうしてそれで良いのか、を答案上で説明する論述力が問われます。論述を容易にする手法の一つは、簡潔を狙わず、下記のように、ある程度場合を絞ってシラミ潰しにすることです。なお整数を参照してください。
x,yが整数なので、
,
・・・@ とおくと、A,Bは、それぞれ連続3整数の積です。連続3整数の中には必ず2の倍数と3の倍数が存在するので、連続3整数の積A,Bは6の倍数です。
連続3整数の積A,Bが整数値をとるとき、それを満たす整数x,yが存在するかどうかを調べるために、ここで、t の3次関数
の挙動を調べておきます。微分すると、
よって、
の増減表は以下のようになります。
なので、増減表より、
において
は増加関数です。
なので、0以上の整数Mに対して、方程式
は
の範囲に、ただ一つの解を持ちます(微分法の方程式への応用を参照)。 ・・・(*)
与式より、
より
であって、a,b,c,d,e,fを0以上の整数として、
,
・・・A とおくと、
よって、
Bの
より、
で
に限られます。
Cの
より、
で
に限られます。
Dの
より、
で
に限られます。
これより、
の4通りに分けて調べます。
(i)
,
のとき、Aより
となりますが、Aは6の倍数でなく、Aを連続3整数の積とすることはできず、不適です。
,
・・・E・
のとき、Eより
は6の倍数でなく、Aを連続3整数の積とすることはできません。 ・
のとき、Eより
は、
,つまり、
または
のときのみ、連続3整数の積となります。 このとき@のx (連続3整数の真ん中の数)は、
,Bより
,
ですが、
,
であって、
なので、上記の(*)より、方程式
の解は、
の範囲にあり、
は連続3整数の積になることはありません。 ・
のとき、Aが異なる3整数の積となるのは
,
の場合のみで、
は、連続3整数の積となりません。または、
より
の解は、
の範囲にあって、12を3整数の積で表すことはできない、とも言えます。 ・
のとき、
は、
,つまり、
または
のときのみ、連続3整数の積となります。 このとき@のxは、
,Bより
,
ですが、
なので、上記の(*)より、方程式
の解は、
の範囲にあり、
が連続3整数の積になることはありません。 (iii)
,
のとき、
となりますが、Aは6の倍数でなく、Aを連続3整数の積とすることはできず、不適です。 (iv)
,
のとき、C,Dより
,
です。
,
となります。 ・
のとき、
は6の倍数でなく、Aを連続3整数の積とすることはできません。 ・
のとき、
では、
なので、上記の(*)より、方程式
の解は、
の範囲にあり、
が連続3整数の積になることはなく、不適です。 ・
のとき、
は、
,つまり、
または
のときのみ、連続3整数の積となります。 このとき@のxは、
,Bより
,
となりますが、
の場合のみ連続3整数の積になり、@のyは、
です。 ・
のとき、
は、
,つまり、
または
のときのみ、連続3整数の積となります。 このとき@のxは、
,Bより
,
となりますが、
の場合のみ連続3整数の積になり、@のyは、
です。
以上より、求める整数の組は、
......[答]
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