東大理系数学'21年前期[2]
複素数a,b,cに対して整式を考える。iを虚数単位とする。
(1) α,β,γを複素数とする。,,が成り立つとき、a,b,cをそれぞれα,β,γで表せ。 (2) ,,がいずれも1以上2以下の実数であるとき、のとりうる範囲を複素数平面上に図示せよ。
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解答 (2)は第1問と同じようなことになってしまいますが、こちらは動くものが3つです。
A+Bより、,@を代入し、, (複素数の計算を参照)より、
∴ これと@をAへ代入し、 (2) ,(1)の結果より、 (x,yは実数)とおくと、 ・・・C, ・・・D 3文字動くのでは大変なので、2式より1文字ずつ消去して考えます。
C+Dより、 ∴ ,より、 ,つまり、 (左の等号はかつのとき、右の等号はかつのとき) ・・・E ,つまり、 (左の等号はかつのとき、右の等号はかつのとき) ・・・F ,つまり、 (左の等号はかつのとき、右の等号はかつのとき) ・・・G かつかつより、求める範囲は、EかつFかつGです。図示すると右図黄緑色着色部(境界線を含む)。(不等式の表す領域を参照)
追記.右下図に、求める範囲の境界線上、頂点で、α,β,γがどのような値をとるか、を書いておきます。どうして、右上図のような範囲になるかがわかると思います。
注,C,Dを、と見ると、,,,,,,として、より、αが1から2まで動くときに、となる点を1頂点として,で作られる平行四辺形(,,,ベクトルの1次独立を参照)が、頂点がからまで動くように平行移動(の方向に)して通過する部分が求める範囲(右図薄緑色部分)になります。
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