早大理工数学'22年[2]
p,qを相異なる素数とする。次の3条件をみたすxの2次式
を考える。 ●係数はすべて整数で
の係数は1である。
●
である。
●方程式
は整数解をもつ。 以下の問に答えよ。
(1)
をすべて求めよ。 (2) (1)で求めたものを
,
,・・・,
とする。
次方程式
の相異なる解の総和はp,qによらないことを示せ。
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解答 難問かと思うと意外とそうでもない、という問題です。試験会場で諦めが早すぎると、家に帰ってから後悔することになります
(1) p,qは相異なるので、
として考えます。2次方程式:
の整数解をa,他方の解をbとすると、
の
の係数は1なので、
・・・@とおけます。題意より、
・・・A
とすると、p,qのいずれかは0で不適です。
のとき、
は整数なので、
も整数です。p,qは相異なる素数なので、
の約数は、1,p,q,
の4個のみで、
に限られます。つまり、bも整数です。これより、Aをみたすすべての
の組み合わせは、a,bともに整数なので、
として、よって、
・・・B
の全ては、@より、
(2) (1)より、
,
,
,
,
なので、
次方程式は8次方程式:
です。 この解は、Bより、
,
,
,0,2,
,
,
・・・C
ここで、
,
より、
,
,また、
より、 となり、Cの解はすべて相異なります。よって、解の総和は、
よって、解の総和はp,qはよらず、題意は示されました。
注.題意は、p,qが素数でなくても成立します。
の約数のうち小さい方を
として、
,また、
(
)となるように
を決めると、
のときには、
次方程式は、 となり、(2)の解の総和は、
となります。
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