埼玉大理数学'08年後期[4]

とする。以下の問いに答えよ。
(1) 曲線と点で接する半径の円の中心の座標をとする。ただし、となるように円を選ぶものとする。を求めよ。ここで、曲線と曲線が点Pで接するとは、がともに点Pを通り、その点での接線が一致することである。
(2) においての最小値を与えるtの値を求めよ。また、そのときの円の中心の座標を求めよ。
(3) (2)で求めた円の中心の座標をとするとき、連立不等式
の表す領域を図示し、その面積を求めよ。


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解答 円と放物線が接する、という問題では、円の中心は法線上にある、というところから考えるのがよいでしょう。

(1)
における接線の傾きはtです。
のとき、この点における法線
(接線と垂直)の傾きは、です(2直線の平行・垂直を参照)
円の中心は法線上にあり、円の中心と接点との距離はですが、法線は、
x方向に進むとy座標は1増える(直線の方程式を参照)ので、右図より、円の中心のx座標y座標は、
......[] (のときもこれでよい)

(2) ()とおくと、

とすると、
u1


0
y


増減表より(関数の増減を参照)のときに最小で、このとき () ......[]
このとき、,円の中心の座標は ......[]

(3) 円と放物線の位置関係が問題になります。
放物線上の点と円の中心との距離の2乗と、円の半径2乗との大小関係を調べてみます。


よって、においてにおいてにおいて
ということは、右図のように、放物線と円は、で接してで交わり、放物線のの部分は円の内部に、放物線のの部分は円の外部にある、ということです。
また、円の中心は、放物線と円の
2つの共有点の中点です。ということは、2を結ぶ線分は、円の直径です。
これより、連立不等式を満たすのは、放物線から上側であって円から内側の部分であり、右図の黄色着色部分と黄緑色着色部分を合わせた部分です。
黄色着色部分の面積は、半径の円の面積ので、
黄緑色着色部分の面積は、
 (定積分の公式を参照)
よって、求める面積は、 ......[]


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