旭川医大数学'10[2]

とする。となるtに対して、xy平面上の点Pと点Qを通る直線をとする。次の問に答えよ。
1 直線の方程式を
とする。のとき、を求めよ。
2 行列は逆行列をもつことを示せ。
3 
を満たすものとし、点Rが描く曲線をCとする。このとき、点Rは直線上にあり、曲線Cの点Rにおける接線はと一致することを示せ。


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解答 行列を使って記述された問題ですが、実質的には三角関数の計算問題です。

1 直線は、点Pを通るので、
 ・・・@
直線は、点Qを通るので、
 ・・・A
−A×より、
 ・・・B
 
(加法定理を参照)
は、より、,よって、Bより、
......[]
−A×より、

......[]

2 として、



より、
よって、なので、
A逆行列を持ちます。

3 与式より、
 ・・・C
 ・・・D
は、C,Dを連立したときの解ですが、Cは直線の方程式にほかならないので、点Rは直線上の点です。
C,Dを連立させると、問
2より、なので、
となりますが、ここにの具体的な形を代入し、媒介変数表示された関数の微分公式を用いて接線の方程式を求めるのでは大変です。
そこで、が出てくるように、Cを微分してみます。
 ・・・E
E−Dより、
 ・・・F
ここで、となる可能性があるので困ります。
 (三角関数の諸公式を参照)
よりなので、

は同時にゼロになることはないので、も同時にゼロになることはありません。
注.なので,つまりは、()においてゼロになります。のとき、となるので、、つまりは、少なくともにおいてゼロになります。
以下、点Rにおける接線上の点をとして、接線の方程式を考えます。
のとき、で、Fより
のとき
()には、Fより、
を満たすtとすると、なので、,ということは、における接線は、x軸に垂直で、となります。
のとき、接線は、

 ・・・G
のとき、より、となるので、Gは、の場合を含んでいます。Gは、Cを用いると、
として、
よって、曲線Cの点Rにおける接線はと一致します。


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