京大理系数学'22年前期[2]

箱の中に1からnまでの番号がついたn枚の札がある。ただしとし、同じ番号の札はないとする。この箱から3枚の札を同時に取り出し、札の番号を小さい順にXYZとする。このとき、かつとなる確率を求めよ。

解答 うまい考え方もありますが、まず正直にやってみます。

異なる
n枚の札から異なる3XYZを選ぶ選び方は、通り(組み合わせを参照)あり、その各一通りは同様に確からしい。
その中で、かつとなるとき、

Xは、 (とすると、となりを満たすZが存在しなくなります)通りあります。Xを決めると、
Yは、通りあります。Yを決めると、
Zは、通りあります。
よって、かつとなる取り方は
(Σの公式を参照)






 ・・・@
求める確率は、 ......[]
別解.0以上の整数xyzについて、を満たす整数解の組の個数は、重複組み合わせの考え方によると、異なる3種類から重複を許して10個取る場合の数と考えることにより、
通り ・・・A
として求めることができます。
この問題の応用として、を満たす整数
XYの組の数を考えてみると、なので、とおいて、
,つまり、
となる0以上の整数の組を求める問題に帰着し、上記の通り、66通りとなります。
冒頭に書いた「うまい考え方」ですが、本問では、となるので、とおくと、
()
となるので、Aと同様に、異なる4種類から重複を許して個取る組み合わせの数、と考えて、
と、@を一気に求めることができます。
なお、本問とは離れますが、
重複組み合わせが関与する確率の問題で、注意しなければならないことがあります。を満たす整数XYの組の中、つまり、1から12までの整数から異なる2整数を選ぶとき、となる確率を求める際には、全事象の数は通りで、66通りは同様に確からしく、確率はとなります。
ところが、
10個の同じ球を袋A,袋B,袋Cに入れる(異なる3種類から重複を許して10個取る)ときに、袋A10球全て入る確率を求める、という問題では、とできないのです。10個の同じ球を袋A,袋B,袋Cに入れる方法の数は66通りですが、66通りの方法の各1通りが、同様に確からしいと言えない、のです。
A10球全て入る場合と、袋A3球、袋B3球、袋C4球入る場合とは、それぞれ66通りのうちの1通りですが、同様に確からしくありません。確からしさを考える場合には、10球が同じ球であっても、10球に番号をつけて異なる球として考える必要があります。すると、全事象の数は66ではなく、です(重複順列を参照)
A10球全て入る場合の数は1通りですが、袋A3球、袋B3球、袋C4球入る場合の数は、通りです。従って、袋A10球全て入る確率は,袋A3球、袋B3球、袋C4球入る確率は、です。
参考書の確率の問題の解答で、「全事象の各
1通りが同様に確からしい」と、くどくど書いているのは、このためです。


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