物理への応用(その2)   関連問題


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物理への応用の続きです。
以後は一次元の運動を考えます。
等速円運動する物体に
y軸に垂直な方向から光を当ててy軸に物体の影を作るとき、影が行う運動を単振動と言います。
物体の位置の
y座標は、
物体の速度は、
物体の加速度は、
運動方程式は、力を
fとしてとなりますが、

一定の力を受けて等加速度運動している物体が、さらに、速度に比例する抵抗力 (kを定数)が働くとき運動方程式は、

逆関数の微分法の公式より、
のときの速度をだとして、



のとき、となり、物体の運動は等速度運動に近づいていきます。この最終的な速度を終端速度と言います。
のとき、だとして、


加速度a,速度v,座標xの時刻tに対する関係を右図に示します。

単振動している物体
(座標x)に、速度vに比例する抵抗も働くと、運動方程式は、

 ()
 ・・・@
2次方程式: ・・・A
Aの判別式:

(i) ,つまり、のとき(抵抗力が強いことを意味します)
Aは、2個の実数解:
2解とも負の解で、として、2解は、となります。
とおくと、

@の左辺に代入すると、は、Aの解だから、
となり、@を満たすので、物体の座標は、となります。
(ii) ,つまり、のとき(抵抗力はちょうどよいとき)
このとき、Aは重解をもちます。
とおくと、

@の左辺に代入すると、より、
となり、@を満たすので、物体の座標は、 ・・・B
(iii) ,つまり、のとき(抵抗力が小さいとき)
とおくと、

@に代入すると、
これが恒等的に成り立つ場合、
 ・・・C, ・・・D
Dより、
Cより、
 (根号内は正)
とすれば、@を満たすので、物体の座標は、 ・・・E
Bのグラフを赤で、Eのグラフを黒で、右図に示します。ともに、で、となります
(なので、(i)の場合もです)
Eは、振動しながら徐々に振幅が小さくなっていく振動を表しますが、減衰振動と呼ばれています。我々が日常経験する振動現象のほとんどはこのタイプの減衰振動です。

(ii)では、振動しそうになっても、振動できずに動かなくなり、(i)では、全く振動できずに動かなくなります。
ここでは、の形を仮定して、元の式@に代入することにより、を求めましたが、@のような方程式を線形
2階微分方程式と言います。詳しくは、線形2階微分方程式を参照してください。

大学入試に出題される問題で、もう一つ、容器に水を流入させたり、容器から水を流出させるという問題があります。
ここでは、右図のように、単調増加な関数として与えられる曲線:
z軸の回りに1回転して得られる曲面を容器側面とし、xy平面上に底面をもつ容器に、上から水を流入させることを考えます。
いろいろな入試問題が考えられますが、ここでは、水の流入速度が
Kで一定、容器の深さがHだとして、時刻0から水を入れ始めて容器が満杯になるまでの時間Tと水深hの変化率を求めてみます。
容器を平面で切ったときの断面の円の面積は、
水深が
hになったときの容器内の水の量は、 (y軸の回りの回転体を参照)
水の流入速度は、tで微分して、
 (hが時間の関数であることに注意。定積分と微分(その2)を参照)

これがKに等しいので、
従って、水深の変化率は、
となります。
さて、この式を用いて
htの式で表したいのですが、このままでは、右辺がtで積分できません。
そこで、
逆関数の微分法により、
これで両辺を
hで積分することにより、においてより、
満杯になるとき、において、より、
例えば、となる場合では、より、
水深の変化率は、
満杯になるまでの時間は、
です。


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