東工大数学'22年前期[4]
aは正の実数とする。複素数zが
かつ
を満たしながら動くとき、複素数平面上の点
が描く図形をKとする。このとき、次の問いに答えよ。
(1) Kが円となるためのaの条件を求めよ。また、そのときKの中心が表す複素数とKの半径を、それぞれaを用いて表せ。
(2) aが(1)の条件を満たしながら動くとき、虚軸に平行で円Kの直径となる線分が通過する領域を複素数平面上に図示せよ。
解答 (1)は、計算は面倒ですが平凡です。(2)は媒介変数消去に難航するかも知れません。
でzとwの満たす式は、
(1) Aをzについて解き直します。
これを@に代入すると、
のとき、
,
これは、wの実部が
であることを意味し、Kが円にならないので、
です。
で割ると、
・・・B
より、Bは、
∴ 
これは円を表し、Kの方程式です。よって、Kが円となるための条件は、
(
) ......[答]円の中心は、
,半径は、
......[答]
(2) 円Kの中心は実軸上にあるので、円Kの虚軸に平行な直径は、実軸に関して対称で、直径両端の虚部は、
です。直径上の点の虚部yは、 
・・・C直径の中点、即ち円の中心の実部は、
・・・D
Cの右辺は、Bの第2項を見ると、 Cより、

・・・Eこのグラフをxt平面上に描くと、
においては
,
においては
Eの境界線:
は双曲線であって、漸近線は
,また、
のとき
以上より求める領域を複素数平面上に図示すると右図黄緑色着色部(境界線上を含み、白マルを除く)。
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