東大理系数学'05年前期[5]
Nを1以上の整数とする。数字1,2,・・・,Nが書かれたカードを1枚ずつ、計N枚用意し、甲、乙のふたりが次の手順でゲームを行う。
(i) 甲が1枚カードをひく、そのカードに書かれた数をaとする。ひいたカードはもとに戻す。
(ii) 甲はもう1回カードをひくかどうか選択する。ひいた場合は、そのカードに書かれた数をbとする。ひいたカードはもとに戻す。ひかなかった場合は、とする。 の場合は乙の勝ちとし、ゲームは終了する。 (iii) の場合は、乙が1枚カードをひく。そのカードに書かれた数をcとする。ひいたカードはもとに戻す。の場合は乙の勝ちとし、ゲームは終了する。 (iv) の場合は、乙はもう1回カードをひく。そのカードに書かれた数をdとする。の場合は乙の勝ちとし、それ以外の場合は甲の勝ちとする。
(ii)の段階で、甲にとってどちらの選択が有利であるかをaの値に応じて考える。
以下の問いに答えよ。
(1) 甲が2回目にカードをひかないことにしたとき、甲の勝つ確率をaを用いて表せ。
(2) 甲が2回目にカードをひくことにしたとき、甲の勝つ確率をaを用いて表せ。
ただし、各カードがひかれる確率は等しいものとする。
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解答 (1)も(2)も、aを用いて表すので、甲がある特定のa (aは定数)を引いた、という前提で考えるのでしょう。
(1) 甲が2枚目のカードを引かない場合()に、甲が勝つのは、乙の引く1枚目の番号cが、 であって、かつ、乙の引く2枚目の番号dについて、となるか、となるときです。 ・乙が1回目を引いたとき、となる確率は、cが1からまでのどれかになる確率で、N枚のうちのa枚を引くので、 ・乙が2回目を引いたとき、となるか、となる場合の余事象(乙が勝つ)は、となる場合です。余事象の確率は、N枚のうちの枚のいずれかを引くので、 元の事象(甲が勝つ)の確率は、
求める確率は、 ......[答] (独立試行の確率を参照)
(2) 甲がカードを2回引く場合に、甲が勝つのは、
甲が2回目に引く番号bについて、
であって、かつ、 乙が1回目に引く番号cが、であって、かつ、 乙が2枚目に引く番号dについて、となるか、 となる場合です。
・甲が2回目に、を満たすある特定のbを引く確率は、 このbとしては、の可能性があります。その各々に対して、 ・乙の引く2枚c,dについて、となるかとなるのは、(1)の結果で、aをに入れ替えたものとして考えれば、 求める確率は、に各場合について、甲が特定のbを引いたときに甲が勝つ確率 (独立試行の確率を参照)を加えあわせることにより、 ......[答] 上記のの式変形ですが、,,,・・・,とした式を一度書いてみるとよいと思います。 とすれば、公式: (Σの公式を参照)を利用することができます。
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