東大理系数学'26年前期[4]

kを実数とし、座標平面上の曲線Cで定める。C上の2PQに対する以下の条件()を考える。
条件() 原点O,点P,点Qは相異なり、COPQにおける接線のうち、どの2本も交わり、そのなす角はすべてとなる。
ただし、2直線のなす角は0以上以下の範囲で考えるものとする。

(1) 条件()を満たすPQが存在するようなkの範囲を求めよ。

(2) k(1)で定まる範囲にあるとする。PQが条件()を満たすように動くとき、COPQにおける接線によって囲まれる三角形の面積Sの最大値をM,最小値をmとおく。ただし、3本の接線が1点で交わるときはとする。となるkの値を求めよ。


【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

解答 (2)の問題文に惑わされないように注意しましょう。Sの最大値、最小値を求めよ、という問題と勘違いすると、あれっ、存在しない、ということになってしまいます。もう一つパラメータを入れて最大最小の問題にしてしまうと厳しすぎる、ということで妥協して解ける問題にしてくれたのでしょう。

C
微分すると、 ・・・@
原点
Oにおける接線の傾きは、@でとして、
@を見ていると、この原点
Oにおける接線の傾きが、Cの接線の傾きの最小値であり、原点O以外の点の接線の傾きはよりも大きな値だと分かります。つまり、OPQは相異なるので、Pにおける接線、Qにおける接線の傾きはよりも大きな値です。 ・・・A
原点
Oにおける接線とx軸とのなす角を、x軸正方向から反時計回りにθだとすると、です。

(1) Pにおける接線と、原点Oにおける接線lとのなす角がのとき、Pにおける接線の傾きは、
 (正接の加法定理を参照)
Aより、なので、

分子は正なので、分母も正で、  ・・・B
Pは接線の傾きとなる位置で、そのx座標は、より、
 ・・・C
Bが満たされていれば、Cを満たす以外のxが存在します。

Qにおける接線と、原点Oにおける接線lとのなす角がのとき、Qにおける接線の傾きは、
Aより、なので、

分子は正なので、分母も正で、 ∴  ・・・D
Qは接線の傾きとなる位置で、そのx座標は、より、
 ・・・E
Dが満たされていれば、Eを満たす以外のxが存在します。また、より、CとEは異なり、PQも異なる点です。
条件
()を満たすPQが存在するようなkの範囲は、BかつDより、
......[]

(2) 条件()を満たすようにOPQにおける接線を引くと、3本の接線で囲まれる三角形は、3つの内角がいずれもで、正三角形です。正三角形の1辺の長さをdとすると正三角形の高さはで、正三角形の面積Sは、
のとき正三角形の面積が最大値Mになるとすると、
のとき正三角形の面積が最小値
mになるとすると、
のとき、 ∴
 ・・・F
つまり、面積を考えるのではなく、
1辺の長さでFを考えればよいわけです。

1辺の長さを調べるために、接線同士の交点を調べます。

原点
Oにおける接線は、傾きがなので、
 ・・・G
Pにおける接線ですが、Cを満たすx2通りあります。正の方をαとすると、−αもCを満たします。このとき、
 ・・・H
つまり、C上の点Pが、にあっても、にあっても、点Pにおける接線は、傾きがであり、Gとのなす角がになります。
における接線は、

 ・・・I
における接線は、
 ・・・J
Qにおける接線についても、Eを満たすx2通りあり、正の方をβとすると、−βもEを満たします。このとき、
 ・・・K
C上の点Qにあっても、にあっても、点Qにおける接線は、傾きがであり、Gとのなす角は ()です。
における接線は、
 ・・・L
における接線は、
 ・・・M

接線同士の交点間距離を求めて、正三角形の一辺の長さを調べればよいのですが、正三角形の3辺の長さは等しいので、1つの接線(Gを選びます)と他の2本の接線との交点の交点間距離を調べれば十分です。
さらに、
3次曲線Cは、原点に関して線対称であり、IとJ,LとMも原点に関して線対称であり、原点Oにおける接線Gも原点に関して線対称なので、「G,Iの交点と、G,Lの交点との距離」は、「G,Jの交点と、G,Mの交点との距離」と等しくなります。同様に、「G,Iの交点と、G,Mの交点との距離」は、「G,Jの交点と、G,Lの交点との距離」と等しくなります。つまり点Pにおける接線がIとJの2通り、点Qにおける接線がL,Mの2通りで、接線Gとの組み合わせ方が4通りあるのですが、Gとの交点を考えるとき、Iの交点とLとの交点、Jの交点とLの交点を調べれば十分です。

GとIを連立すると、

 ∴
原点Oにおける接線Gと点における接線Iとの交点のx座標はです。
GとJを連立すると、
 ∴
原点Oにおける接線Gと点における接線Jとの交点のx座標はです。
GとLを連立すると、

 ∴
原点Oにおける接線Gと点における接線Lとの交点のx座標はです。

正三角形の
1辺の長さは、交点間距離にをかけたものになりますが、交点間距離は、上記2通り(G,Iの交点とG,Jの交点の距離、G,Iの交点とG,Lの交点の距離)のいずれもGとの交点で考えるので、ともに交点間距離にをかけたものになり、Fを交点間距離で考えても同じ結果となります。交点間距離は、2通りしかなく、大きい方がSの最大値Mを与え、小さい方がSの最小値mを与えます。H,Kより、

 (です)

なので、であり、Fより、です。よって、


なので、2乗し、

 ∴ ......[] (よりを満たします)



【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

  東大理系数学TOP  数学TOP  TOPページに戻る

【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

各問題の著作権は
出題大学に属します。

なお、解答は、
苦学楽学塾制作です。

©2005-2026
(有)りるらる
苦学楽学塾 随時入会受付中!
理系大学受験ネット塾苦学楽学塾
(ご案内はこちら)ご入会は、
まず、こちらまでメール
お送りください。