早大理工数学'13年[2]
複素数と自然数について、複素数を実数,を用いて
と表す。次の問いに答えよ。
(1) ()であることを示せ。 (2) すべてのnについてが成り立つ定数p,qを求めよ。 (3) どんなnについてもは5の整数倍でないことを示せ。 (4) ()は実数でないことを示せ。
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解答 連立漸化式の問題です。(3)では(2)が、(4)では(1),(3)が、ヒントになっていることに気づく必要があります
(1) のとき、より、 () これを繰り返し用いて、
() (∵ @)
(2) Aより、 ・・・B よって、, ......[答]
@,Aより、
Bより、,が整数ならも整数なので、帰納的にすべての自然数nについて、は整数です(数学的帰納法を参照)。また、,は5の倍数ではありません。
のとき、,,・・・,,のすべてが5の倍数でなく、が5の倍数と仮定します。kを整数として、とおくことができます。
Bより、
これより、が5の倍数となり、仮定と矛盾します。よって、を5の倍数とした仮定は誤りで、は5の倍数ではありません。
従って、すべての自然数nについて、は5の倍数ではありません。
(4) 背理法を用いて証明します。
は実数ではありません(複素数を参照)。
も実数ではありません。
のとき、,,・・・,,のすべてが実数でなく、が実数、つまり、と仮定します。(1)より、ですが、のとき、,つまり、となり、(3)の結果と矛盾します。よって、を実数とした仮定は誤りで、は実数ではありません。
従って、すべての自然数nについて、は実数ではありません。
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