モル比熱 関連問題
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定積変化において、気体が吸収した熱Qは、気体の量と温度変化に比例する。気体がn[mol]あるとき、比例定数を定積モル比熱と言い、
が成り立つ。
定圧変化においても、気体が吸収した熱Qは、気体の量と温度変化に比例する。気体がn[mol]あるとき、比例定数を定圧モル比熱と言い、
が成り立つ。
1847年にジュールとW.トムソンが実在気体について実験を行い、圧力・体積が異なると温度が変化する現象を発見しました。しかし、実在気体であっても気体の密度を下げて気体を希薄にする(理想気体の条件を満たす)と、温度変化がなくなります。つまり、理想気体では、内部エネルギーは温度にのみ依存し、圧力・体積には依存しないのです。
気体分子運動論より、定積モル比熱,n[mol]の理想気体の絶対温度がTのとき、この気体の内部エネルギーUは、温度にのみ依存し、
絶対温度が変化するときの、内部エネルギーの変化は、
・・・@
また、熱力学第一法則より、この間に気体が熱Qを吸収し、Wの仕事をしているとき、
・・・A
Aにおいて、定積変化であった場合には、より、
この関係式を定積モル比熱の式と呼ぶことにします。
注意しなければいけないのは、定積モル比熱の式は、定積変化においてのみ成立するということです。
内部エネルギーの変化を与える式@は、いかなる変化においても成立します。似た式なので、よく注意してください。
熱力学第一法則を表すA式において、定圧変化であった場合を考えます。n[mol]の理想気体の圧力がp,体積がV,絶対温度がTであるとき、
状態方程式:
定圧変化では圧力p一定で、絶対温度の変化がのときの体積変化がだとして、気体のなした仕事Wは、
これと、@,定圧モル比熱の式:より、
∴
この関係式(マイヤーの関係式と言います)より、定圧モル比熱は、定積モル比熱よりも気体定数R分だけ大きいということがわかります。
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