共通テスト数学IA '22年第2問 

[1] pqを実数とする。
花子さんと太郎さんは、次の二つの2次方程式について考えている。
 ・・・@
 ・・・A
@またはAを満たす実数xの個数をnとおく。

(1) のとき、である。
また、のとき、である。
(2) のとき、になる場合を考える。

花子:例えば、@とAをともに満たす実数xがあるときはになりそうだね。
太郎:それをaとしたら、が成り立つよ。
花子:なるほど。それならば、を消去すれば、aの値が求められそうだね。
太郎:確かにaの値が求まるけど、実際にになっているかどうかの確認が必要だね。
花子:これ以外にもとなる場合がありそうだね。

となるqの値は
である。ただし、とする。
(3) 花子さんと太郎さんは、グラフ表示ソフトを用いて、@,Aの左辺をyとおいた2次関数のグラフの動きを考えている。
に固定したまま、qの値だけを変化させる。
 ・・・B
 ・・・C
の二つのグラフについて、のときのグラフを点線で、qの値を1から増加させたときのグラフを実線でそれぞれ表す。このとき、Bのグラフの移動の様子を示すととなり、Cのグラフの移動の様子を示すととなる。

については、最も適当なものを、右図ののうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。なお、
x軸とy軸は省略しているが、x軸は右方向、y軸は上方向がそれぞれ正の方向である。
(4) とする。全体集合Uを実数全体の集合とし、Uの部分集合AB

とする。Uの部分集合Xに対し、Xの補集合をと表す。このとき、次のことが成り立つ。
は、であるための
は、であるための

の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
 必要条件であるが、十分条件ではない
 十分条件であるが、必要条件ではない
 必要十分条件である
 必要条件でも十分条件でもない

[2] 日本国外における日本語教育の状況を調べるために、ある行政機関では「海外日本語教育機関調査」を実施しており、各国における教育機関数、教員数、学習者数が調べられている。2018年度において学習者数が5000人以上の国と地域(以下、国)29か国であった。これら29か国について、2009年度と2018年度のデータが得られている。

(1) 各国において、学習者数を教員数で割ることにより、国ごとの「教員1人あたりの学習者数」を算出することができる。図1と図2は、2009年度および2018年度における「教員1人あたりの学習者数」のヒストグラムである。これら二つのヒストグラムから、9年間の変化に関して、後のことが読み取れる。なお、ヒストグラムの各階級の区間は、左側の数値を含み、右側の数値を含まない。

2009年度と2018年度の中央値が含まれる階級の階級値を比較すると、
2009年度と2018年度の第1四分位数が含まれる階級の階級値を比較すると、
2009年度と2018年度の第3四分位数が含まれる階級の階級値を比較すると、
2009年度と2018年度の範囲を比較すると、
2009年度と2018年度の四分位範囲を比較すると、

の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
 2018年度の方が小さい
 2018年度の方が大きい
 両者は等しい
 これら二つのヒストグラムからだけでは両者の大小を判断できない
(2) 各国において、学習者数を教育機関数で割ることにより、「教育機関1機関あたりの学習者数」も算出した。図3は、2009年度における「教育機関1機関あたりの学習者数」の箱ひげ図である。

2009年度について、「教育機関1機関あたりの学習者数」(横軸)と「教員1人あたりの学習者数」(縦軸)の散布図はである。ここで、2009年度における「教員1人あたりの学習者数」のヒストグラムである(1)の図1を、図4として再掲しておく。

については、最も適当なものを、右図ののうちから一つ選べ。なお、これらの散布図には、完全に重なっている点はない。

(3) 各国における2018年度の学習者数を100としたときの2009年度の学習者数S,および、各国における2018年度の教員数を100としたときの2009年度の教員数Tを算出した。

例えば、学習者数について説明すると、ある国において、2009年度が44272人、2018年度が174521人であった場合、2009年度の学習者数Sよりと算出される。
1STについて、平均値、標準偏差および共分散を計算したものである。ただし、STの共分散は、Sの偏差とTの偏差の積の平均値である。
1の数値が四捨五入していない正確な値であるとして、STの相関係数を求めるとである。

1 平均値、標準偏差および共分散
81.872.939.329.9735.3

(4) 表1(3)で求めた相関係数を参考にすると、(3)で算出した2009年度のS (横軸)T (縦軸)の散布図はである。

については、最も適当なものを、右図ののうちから一つ選べ。なお、これらの散布図には、完全に重なっている点はない。


注.原問題文には弊塾とは関係のない実在の団体名が含まれるため、問題文を改変しました。問題を解く上では影響ありません。原問題文は、大学入試センターの過去問を参照してください。

解答 [1]で時間を使いすぎると[2]のヒストグラムや散布図を丁寧に調べる余裕がなくなります。

[1]  ・・・@
 ・・・A

(1) のとき、@は、
 ∴
Aは、
 ∴
よって、です。
ア 
3 ......[]
のとき、@は、
 ∴
Aは、
 ∴
よって、です。
イ 
2 ......[]
(2) のとき、@,Aは、それぞれ、
 ・・・D
 ・・・E
D,Eが共通解を持つとして、D−Eより、
 ∴
のときは、DとEは一致しです。
DとEが共通解を持つとき、Dに代入して、より、
このとき、Dは、 ∴

Eは、 ∴
よって、確かにです。
D,Eが共通解を持たない場合は、どちらかが重解を持ち、他がこの重解とは異なる
2解を持つときとなります。Dが重解を持つ場合、判別式:よりで重解は3です。このときEは、 ∴
よって、このときも
Eの判別式:より、Eが重解を持つことはありません。よって、となる
qは、
ウ 
5 エ 9 ......[]
(3) Bは、(とします)より、軸はで、頂点は
Cは、(とします)より、軸は,頂点は
Bで、
qの値を1から増加させると、頂点は上を、y座標が大きくなる方向に移動します。
オ 
6 ......[]
Cで、qの値を1から増加させると、頂点は、x座標、y座標ともに小さくなる方向に移動します。
カ 
1 ......[]
(4) のとき、Bの頂点のy座標は、の範囲にあります。
なので、は、の範囲に解αを持ちます。また、放物線の軸に関する対称性よりの範囲に解βを持ちます。つまり、
Cの軸は、よりの範囲にあります。Cの頂点のy座標はなので、BのグラフとCのグラフは直線上に交点を持ち、は、の範囲に、それぞれ解γδを持ちます。つまり、
に注意して、
以上より、は、であるための必要条件でも十分条件でもなく、
キ 
3 ......[]
は、であるための十分条件だが必要条件ではなく、
ク 
1 ......[]

[2](1) データの大きさが、2009年、2018年ともに、29なので、中央値は15番目の値、第1四分位数は7番目と8番目の平均値、第3四分位数は23番目と24番目の平均値です。
2009年では、第1四分位数は1530,中央値は3045,第3四分位数は6075の階級に位置します。
2018年では、第1四分位数は1530,中央値は3045,第3四分位数は4560の階級に位置します。
2009年と2018年の中央値が含まれる階級は一致します。
ケ 2 ......[]
2009年と2018年の第1四分位数が含まれる階級は一致します。
コ 2 ......[]
・第3四分位数の階級値は2018年の方が小さくなります。
サ 0 ......[]
・範囲は、2009年が16530135以上、2018年が1350135未満で2018年の方が小さくなります。
シ 0 ......[]
・四分位範囲は、2009年が30以上60未満、2018年が15以上45未満で、これだけではどちらが大きいか分かりません。
ス 3 ......[]
(2) 4つの散布図はいずれも、最大値、最小値、中央値が一致します。図3の箱ひげ図を見ると、第1四分位数はほぼ90、第3四分位数は240程度です。散布図は、横軸の90以下は5個未満で不適。は、横軸90以下は6個以下で不適、は横軸の240以上が8個以上あって不適。
セ 2 ......[]
(3) 相関係数の公式より、
ソ 0 タチ 63 ......[]
(4) 相関係数が0.63なのでかなり強い正の相関があります。これでになりますが、Sの平均が100以上、Tの平均が80以上で不適、Tの最大が130未満、Tの最小が20未満で、11個、13個でTの平均が70以下になり不適。Sの平均が90以上、Tの平均が90以上で不適。
ツ 3 ......[]



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