共通テスト数学IA '24年第2問
[1] 座標平面上に4点O,A,B,Cを頂点とする台形OABCがある。また、この座標平面上で、点P,点Qは次の規則に従って移動する。
−規則−−−−−−−−−−−−−
・Pは、Oから出発して毎秒1の一定の速さでx軸上を正の向きにAまで移動し、Aに到達した時点で移動を終了する。
・Qは、Cから出発してy軸上を負の向きにOまで移動し、Oに到達した後はy軸上を正の向きにCまで移動する。そして、Cに到達した時点で移動を終了する。ただし、Qは毎秒2の一定の速さで移動する。
・P,Qは同時刻に移動を開始する。
−−−−−−−−−−−−−−−−
この規則に従ってP,Qが移動するとき、P,QはそれぞれA,Cに同時刻に到達し、移動を終了する。
以下において、P,Qが移動を開始する時刻を開始時刻、移動を終了する時刻を終了時刻とする。
(1) 開始時刻から1秒後の△PBQの面積はである。
(2) 開始時刻から3秒間の△PBQの面積について、面積の最小値はであり、最大値はである。
(3) 開始時刻から終了時刻までの△PBQの面積について、面積の最小値はであり、最大値はである。
(4) 開始時刻から終了時刻までの△PBQの面積について、面積が10以下となる時間は秒間である。
[2] 高校の陸上部で長距離競技の選手として活躍する太郎さんは、長距離競技の公認記録を調査した。調査したある長距離競技での公認記録を、その選手のその競技でのベストタイムということにする。
(1) 太郎さんは、競技Xの日本人選手の2022年末時点でのベストタイムを調べた。その中で、2018年より前にベストタイムを出した選手と2018年以降にベストタイムを出した選手に分け、それぞれにおいて速い方から50人の選手のベストタイムをデータA,データBとした。
(i) 図1と図2はそれぞれ、階級の幅を30秒としたAとBのヒストグラムである。なお、ヒストグラムの各階級の区間は、左側の数値を含み、右側の数値を含まない。 図1からAの最頻値は階級の階級値である。また、図2からBの中央値が含まれる階級はである。
,の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。) 270以上300未満 300以上330未満
330以上360未満 360以上390未満
390以上420未満 420以上450未満
450以上480未満 480以上510未満
510以上540未満 540以上570未満 (ii) 図3は、A,Bそれぞれの箱ひげ図を並べたものである。ただし、中央値を示す線は省いている。
図3より次のことが読み取れる。ただし、A,Bそれぞれにおける、速い方から13番目の選手は一人ずつとする。
・Bの速い方から13番目の選手のベストタイムは、Aの速い方から13番目の選手のベストタイムより、およそ秒速い。 ・Aの四分位範囲からBの四分位範囲を引いた差の絶対値はである。 については、最も適当なものを、次の〜のうちから一つ選べ。 の解答群 0以上20未満 20以上40未満 40以上60未満 60以上80未満 80以上100未満 (iii) 太郎さんは、Aのある選手とBのある選手のベストタイムの比較において、その二人の選手のベストタイムが速いか遅いかとは別の観点でも考えるために、次の式を満たすzの値を用いて判断することにした。
−式−−−−−−−−−−−−−−
(あるデータのある選手のベストタイム)=
(そのデータの平均値)+z×(そのデータの標準偏差)
−−−−−−−−−−−−−−−−
二人の選手それぞれのベストタイムに対するzの値を比較し、その値の小さい選手の方が優れていると判断する。
表1は、A,Bそれぞれにおける、速い方から1番目の選手(以下、1位の選手)のベストタイムと、データの平均値と標準偏差をまとめたものである。
表1 1位選手のベストタイム、平均値、標準偏差
データ | 1位の選手のベストタイム | 平均値 | 標準偏差 |
A | 376 | 504 | 40 |
B | 296 | 454 | 45 |
式と表1を用いると、Bの1位の選手に対するベストタイムに対するzの値はである。このことから、Bの1位の選手のベストタイムは、平均値より標準偏差のおよそ倍だけ小さいことがわかる。A,Bそれぞれにおける、1位の選手についての記述として、次の〜のうち、正しいものはである。
の解答群 ベストタイムで比較するとAの1位の選手の方が速く、zの値で比較するとAの1位の選手の方が優れている。 ベストタイムで比較するとBの1位の選手の方が速く、zの値で比較するとBの1位の選手の方が優れている。 ベストタイムで比較するとAの1位の選手の方が速く、zの値で比較するとBの1位の選手の方が優れている。 ベストタイムで比較するとBの1位の選手の方が速く、zの値で比較するとAの1位の選手の方が優れている。 (2) 太郎さんは、競技X,競技Y,競技Zのベストタイムに関連がないかを調べることにした。そのために、2022年末時点でのこれら3種目のベストタイムをすべて確認できた日本人男子選手のうち、競技Xのベストタイムが速い方から50人を選んだ。
図4と図5はそれぞれ、選んだ50人についての競技Xと競技Yのベストタイム、競技Zと競技Yのベストタイムの散布図である。ただし、なお、これらの散布図には、完全に重なっている点はない。
次の(a),(b)は、図4と図5に関する記述である。
(a) 競技Xのベストタイムの速い方から3番目までの選手の競技Yのベストタイムは、3選手とも1670秒未満である。
(b) 競技Xと競技Yの間の相関は、競技Zと競技Yの間の相関より強い。
(a),(b)の正誤の組み合わせとして正しいものはである。
の解答群 注.共通テストの実際の問題文は、当塾とは無関係の私的企業の私的サイトから作問しているように書かれているため、著作権法上、本ウェブサイトにそのまま掲載することができません。問題文を大幅に改変したため、わかりづらくなっていることお詫び申し上げます。
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解答 [1]は紛らわしく、計算ミスに要注意。[2]は、毎年書いていますが、これって数学のテストなのでしょうか?
[1](1) 開始時刻から1秒後、
台形OABCの面積は ア 9 ......[答]
(2) 開始時刻からx秒後()、 の面積は、のとき最小値8,のとき最大値12 イ 8 ウエ 12 ......[答] ・・・@
(3) 開始時刻から3秒後以後6秒後までについて、として、 の面積は、のとき最大値13,のとき最小値9@のの場合と合わせて、においての面積は、最小値8,最大値13 オ 8 カキ 13 ......[答]
より、10以下となる時間は秒間(2次方程式、2次不等式を参照)において、とすると、,
より、10以下となる時間は
よって、開始時刻から終了時刻までで面積が10以下になる時間は、 秒間 ク 3 ケ 3 コ 2 ......[答]
[2](1)(i) Aの最頻値は、最も度数の大きい階級、の階級値です(データの整理、代表値を参照)。 サ 8 ......[答] Bの中央値は、データの大きさが50なので、ベストタイムの小さい方から並べて、25番目と26番目の値の平均です。25番目と26番目を含む階級は、です。 シ 6 ......[答] (ii) 13番目のベストタイムは、第1四分位数に当たります。箱ひげ図より、Aの第1四分位数は479くらい,Bの第1四分位数は434くらいです。その差は、 ス 4 ......[答] Aの四分位範囲は、およそ,Bの四分位範囲は、およそ,その差の絶対値はおよそ5です。 セ 0 ......[答] (iii) 一番速い選手は、最小のベストタイムとなる選手です。式を読むと、
∴ Bで一番速い選手では、
∴ , ソ 3 タ 5 チ 1 ......[答] Bの1位の選手の方がベストタイムが速く、Bの1位の選手の方がzの値が小さいので、Bの1位の選手の方が優れています。 ツ 1 ......[答]
(2) 図4の左下の3個の点は、競技Xで380秒未満で、競技Yでは1670秒未満です。よって、(a)は正しい。
2つの散布図を見ると、散らばっているのは図4の方です。つまり、競技Yと競技Zの方が相関が強いので、(b)は誤りです。 テ 1 ......[答]
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