阪大理系数学'24年前期[2]

αβを複素数とし、複素数zに対して
とおく。αβは、
 かつ 
を満たしながら動く。ただし、iは虚数単位である。
(1) がとりうる値の範囲を求め、複素数平面上に図示せよ。
(2) であるとき、αβの値を求めよ。


【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

解答 京大理系の24[2]にも似ていますが、新傾向で方針の立ちにくい難問です。京大理系と同じく三角不等式の利用も可能ですが、ここでは、(2)も踏まえ、αβについて解いてしまう、という考え方でやってみます。

より
(絶対値を参照)
これより、複素数平面上では、2を中心とし半径1の円の周上及び内部の点です(複素数平面の図形的応用を参照)。 ・・・@
より、

これより、は、2を中心とし半径3の円の周上及び内部の点です。 ・・・A

@,Aをどう扱うかですが、以後でがどうなっているかを考えるためには、@,Aから
αβを求め、に代入するという流れになりそうです。そこで、@では、2を中心とし半径1の円の周上及び内部の点を表すのに、rである実数、θを実数とし、極形式を用いて、と表したくなるのですが、これで式変形をしていくと、という形がやたらと出てきて面倒です。そこで、
とおくことにします。
より、
 ・・・B
となることに注意します。また、zを複素数、θを実数,として、は、中心z,半径の円の周上及び内部の点を表します(複素数平面の図形的応用を参照)
注.本問では、の形のまま計算を強行すると手に負えなくなります。(2)も踏まえ、以下のように、Bを利用して、ある特定の形について整理することがポイントです。

以上より、として、@は、
 ・・・C
と表せます。また、として、Aは、
 ・・・D
と表せます。
C−Dより、

 (複素数の計算を参照)
 ・・・E
より、Bを利用して、

 ・・・F
D−C×iより、
Eより、Bを利用して、

 ・・・G

(1)
これに、F,Gを代入し、
ここで、より、
 ・・・H
上記のうち、は、より、複素数平面上で、中心,半径の円の周上及び内部(領域Dとします。右上図黄色着色部)の点を表します。より、は、領域D内の点を中心とし、半径の円Cの周上及び内部(円については、右上図参照)の点を表します。
Cを、その中心が領域D内にあるように動かして考えると、のとりうる値の範囲は、複素数平面上で、を中心とし、半径の円の周上及び内部の点になります。図示すると右下図黄緑色着色部(境界線を含む)

(2) (1)の右図を見ればわかる通り、としてより、Aを中心とし半径の円は原点Oを通ります。原点Oは円周上に位置し、x軸方向からの回転角はです。よって、Hにおいて、となるのは、rsがともに最大でであって、のときで、のときです。
これらと、F,Gより、
......[]
......[]



【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

  数学TOP  TOPページに戻る

【広告】ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】広告はここまでです。

各問題の著作権は
出題大学に属します。

©2005-2024
(有)りるらる
苦学楽学塾 随時入会受付中!
理系大学受験ネット塾苦学楽学塾
(ご案内はこちら)ご入会は、
まず、こちらまでメール
お送りください。