京大理系数学'20年前期[2]

pを正の整数とする。αβxに関する方程式2つの解で、であるとする。
(1) すべての正の整数nに対し、は整数であり、さらに偶数であることを証明せよ。
(2) 極限を求めよ。


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解答 東大理系2003[4]の類題です。(1)は、3項間漸化式の一般項が特性方程式の解stを用いて、の形(は定数)に表せること及び数学的帰納法を用いる定型パターンの問題と言ってもよいので、解答の流れを記憶してしまうくらいでよいでしょう。(2)なのでとなり、問題のままでは考えにくいのですが、2αβについて、2次方程式の解と係数の関係よりとなるので、を利用することになります。

さて、
2次方程式の解と係数の関係より、 ・・・@
とします。

(1) (T) のとき、pが正の整数であることから、は、整数であり偶数です。よって、成立します。
(U) のとき、@を用いて、
は整数なので、は整数であり偶数です。よって、成立します。
(V) のとき、のとき、成立すると仮定します。つまり、が整数であり偶数だと仮定します。
問題文の2次方程式のの代わりにxの代わりに,定数項を定数項にをかけたものを代入した式を考えます。

 (∵ αβ2次方程式の解)
よって、もまた、整数であり偶数です。よって、のときも成立します。
(T)(U)(V)より、数学的帰納法によって、すべての正の整数nに対し、は整数であり偶数です。 (証明終)

(2) を利用するために、を使って表すことを考えます。より、
(1)よりは偶数なので、,よって、
ここで、
()の形(極限の公式を参照)が出てくるように変形します。
@より、より、,よって、のとき、
これより、
......[]



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